2012年9月2日日曜日

忍者の回は何でもアリやないか! (聖闘士星矢Ω 第22話)

今回はギャグ回と言うよりも、「腐女子のお前ら、これで薄い本でも作りやがれ!」ってネタを投げているようにしか見えませんでした…orz

《あらすじ》 第22話 友への思い!忍の道と聖闘士の矜持!
栄斗を見失った龍峰は、樹海の中にある富士流忍者の総本山で栄斗の父、善三と出会った。そこで龍峰は、栄斗の身に起きた過去の出来事を善三から教えてもらう。かつて栄斗が兄と慕うひとりの忍者がいた。だが、彼は里を抜け出して聖闘士になってしまう。そして、ふたたび里に戻った彼は世界の異変を伝えにやって来たが、刺客によってその命を奪われたという。その時、まだ幼かった栄斗は男を見捨てて、その場から逃げ出したというのだ!
公式サイトより)
 冒頭の、前回のおさらいでは、光牙は「謎の男に励まされた」ってことになってました。
『聖闘士星矢Ω』第21話(謎の男)
 確かに、氷河はあそこで何してたんだ? って問題はありますが、それにしても、氷河を謎の男扱いって可哀想すぎます…

 さて、今回は忍者回。
 栄斗は里帰りしようと、富士流忍術の総本山がある樹海に向かいます。
 が、栄斗についてきた龍峰は、「お前はなぜ俺についてきた」「俺は馴れ合いは好きじゃない」と言われ、程なく栄斗に巻かれてしまいます。
 樹海で素人を巻く栄斗、なかなかに外道です。

 一人で栄斗を追う龍峰は、突然鹿に遭遇。

 しかも、その鹿は突然しゃべり始めます。

「ここから先へは立ち入るな…」
 シシ神様的なキャラかな? と思ったら、程なくドロン。


 忍者でした(笑)。
 龍峰もすかさず聖衣を身に纏います。


 龍峰を見た忍者は、鋭い一言を繰り出します。
「妙ちきりんな格好じゃな」
いい年こいて忍者装束に身を包むどころか、ガチで忍者やってるじじいに言われたくないところで、龍峰も「どっちがだ…」とキッチリ小声で突っ込んでいました。
 それにしても、この忍者、何となく味頭巾に似ていなくもない感じです。
イメージ 3(参考:味頭巾)

 忍者の霧攻撃の中、栄斗の名を口にしたところで忍者の攻撃が止まります。
 何とこのじじい忍者、栄斗のお父さんだったのです。

 で、よそ者を入れないとか言ってたくせに、あっさり栄斗の実家(忍者の郷)まで案内してくれます
。龍峰を子供と侮ってのことか、それとも栄斗の友達と信じてのことか、とにかく忍者にあるまじきセキュリティ感覚の甘さです。
 それは富士流忍術総本山の屋敷にも現れており、門の隣には2メートルはあろうかという巨大な石に、家紋入りで「富士流」と大書。忍者屋敷にあるまじき自己主張・自己顕示欲です。

 広間で待たされる龍峰。
 部屋には甲冑なんか飾られていたりしたのですが…誰がかはよくわかりませんが、忍者について色々誤解してませんか?
 その甲冑の背後は隠し部屋になっており、龍峰の様子を観察する栄斗パパ。今更一人にして観察する意味がわかりません。

 壁の裏の隠し部屋からひとしきり龍峰を観察した栄斗パパは、龍峰にお茶を点ててくれます。

 いや、そのお茶の点て方、おかしいし!
 お茶って普通、置いて点てるもんです(笑)
茶道部
 忍者風情がいちびってハイソな生活に憧れたりするから、こういうところで馬脚を表すんです。
 ウソみたいな甲冑とか、ハリウッド映画に出てくる日本の屋敷みたいなトンマさがあって、日本の忍者業界の行く末に不安を感じました。

 さて、栄斗パパの語るところによると、栄斗は子供の頃、憧れの兄者・芳臣を追いかけて忍術の訓練に明け暮れたそうです。



 芳臣を兄と慕う栄斗は、芳臣に認められたくて忍者の修行に励んだ、と栄斗パパは語りました。
 ただ、映像と「不純な動機」「栄斗の成長に繋がるからと周囲も黙認した」という言葉の端々に、ただならぬやおいっぽさを感じさせられました。ろくに性のはけ口もない山奥で厳しい修行に明け暮れていたら、そりゃお稚児さん的な…(以下略)

 しかし、そんな幸せな日々(?)は突然終わりを迎えます。
 芳臣が、「こんな狭い忍者の世界は嫌だ! 俺は聖闘士になる!」とか言って村を飛び出したからです。
 栄斗は完全に別れを嫌がる乙女状態でした。

 と、そんな話の流れで栄斗パパを見ると、何だか「あゆみちゃん物語」に出てきた危ない本屋の店主に見えてきました。

(「どうだね、龍峰君。ワシと、その…」と言わんばかりの目つき)

 話は戻って、里を捨てた芳臣が突然傷ついた姿で帰ってきます。
 しかし、里を捨てた芳臣を受け入れる訳にはいきません。門前で「立ち去れ!」と栄斗パパは一喝します。

 …いや、富士流忍術、抜け忍に甘くね?(笑)
 白土三平作品だったら殺されているところです。

 それにしても、戻ってきた芳臣も大概です。
 「このままだと世界が闇の勢力に乗っ取られてしまう」
 と抽象的すぎる危機を煽って村を動かそうとしてたわけですから。そんなので誰が説得されるんだ、と。

 ここで、聖闘士になった芳臣の格好に注目です。

 この芳臣兄者の格好が、山育ちの栄斗に「あるべき聖闘士の姿」として刷り込まれてしまったわけです。情報が遮断された山奥で子供を育てることのリスクに思いをいたさずにいられません。

 芳臣兄者がボロボロだったのは、敵と戦っていたからです。

 時計座の白銀聖闘士なんでしょうか。
 芳臣は「危ないから下がってろ。ってか逃げろ」と栄斗に指示します。


(とりあえず物陰に隠れて様子を見る栄斗)

 芳臣兄者は傷ついた身体をおして戦いますが、敵が強すぎました。

(怖くなって、というかそれ以上にヤバくなって逃げ出す栄斗)

 兄者は貴重な森林と共に、敵に倒されてしまいました。

 一方その頃、栄斗は芳臣の墓参りをしていました。


 いや、ペットのお墓じゃないんだから(笑)
 忍者の末裔だったから名字とか無かったのかも知れないけど、でも「の」は「之」と漢字で書こうよ!

 敵が去り、息絶えた兄者に涙したあのときのことが栄斗の脳裏をよぎります。



 …ちょっと待った!
 栄斗、なんでそれが聖衣だとわかった!? もしかして単に形見分け気分で持ってったのか?

 とにかく、その後栄斗はひとり聖闘士になる訓練を重ね、そして(勝手に)聖闘士になり、里を捨てたそうです。
 我流で聖闘士になったから、普段の服装が兄者と同じジャケット姿なんだ…と納得しました。こんなところに整合性は求めてなかったんですが…

 合流した龍峰と栄斗。
 そこに、栄斗を狙う敵が現れます。


 この老けてるのにやたら目がぱっちりした、榊原英資似の忍者、死んだ芳臣のお父さんだそうです。
 芳臣パパは、「あのとき息子が死んだのは、息子を置いて逃げたお前のせいだ!」と栄斗に襲いかかります。どっからどう聞いても因縁をつけているとしか思えない絡み方です。

 やむなく栄斗は戦闘を開始します。





 しかし、防戦一方で栄斗は全然手を出しません。

 芳臣パパの攻撃。

 見かねた龍峰が助けに入ります。

 芳臣パパの技をいなしながら「芳臣のことを引きずってねえで戦え!」と説教する龍峰。
 余裕ぶっこいてる龍峰にキレた芳臣パパは、口寄せの術を使ってでっかいサソリを呼び出し、龍峰をこらしめます。

 それにしても、忍術、凄すぎます。
 本当にでっかいサソリで毒攻撃する時点で、スコーピオンのミロさんは涙目状態です。

 芳臣パパ、ここで変に説教臭いことを言い出します。
 「お前は聖闘士と忍者、どっちをとるねん?」
 私がこんなこと聞かれたら、多分栄斗以上に困ると思うんですが(笑)、栄斗の答えはこうでした。
 「俺は全てを背負う!」
 栄斗君、聖闘士も忍者もアレなことを全て認めちゃいました!(笑)

 友達である龍峰のピンチで「逃げちゃダメだ」状態から目が醒めた栄斗。必殺技を繰り出します。

「水遁の術、絶対零度!」

 加藤鷹的な二本指でいきなり絶対零度の絶対零度の凍気を繰り出す栄斗。
 このシーンで謎の男こと氷河さんは涙目状態です。

 更に必殺技を繰り出す栄斗。




 ファイナルファンタジーの敵みたいに消えてくサソリに誰もが目を奪われた瞬間、

 芳臣パパの胸元にくないを突きつけます。勝負あり。

 何と芳臣パパの正体は栄斗パパ。
 里帰りしてきた息子に喝を入れたかっただけなのか、今イチよくわかりませんが、この戦いも親心の表れだったんでしょう。


 さて、その頃、ソニアを追ってたはずの蒼摩がいきなり吹っ飛ばされます。



 あ、この紫のTシャツ腕まくり+指無し手袋と言えば…邪武では!?

 主人公とコンビになる感じで登場したものの、程なく咬ませ犬キャラに成り下がり、チャラいだけが取り柄の場つなぎキャラに堕してしまった蒼摩。その蒼摩を、主人公のライバルと目された登場の仕方をしたものの、程なく脇役以下のキャラに成り下がり、空っぽの聖域の周りを警備するだけの人に成り下がった邪武さんが鍛え直す、というだけで胸熱です!
 次回、調教済み聖闘士・邪武さんが蒼摩をどう調教するのか、目が離せません!!