著者の体験を通じてフリーライターという仕事の実態や雰囲気がわかる本。ライター以前のことまで丁寧に指摘しているが、それができていない人が大半なのだろうと思う。書評は貶すべきでないか?の議論が興味深かった。(crossreview)
フリーライターという仕事の実態や雰囲気がよくわかる本。
第1章ではフリーライターのなり方から丁寧に書いてあるので、趣味(アマチュア)でブログをやっている人でライターに興味がある人は、本書に従ってやれば兼業ライターになれるんじゃないかと思う。
面白いなと思ったのは、「編集者が見ているのは人柄」だとか、会いに行く時は身だしなみに気をつけろ、など当たり前の事がかなり丁寧に書かれていること。文筆業というと自分が書く文章のことにばかり気がいき、出版業界も一般社会の一つであり普通のビジネスマナーが大事だってことに気づかない人が多いのであろう。(でもこれはフリーライターを目指す人だけでなく、就活生なんかもそうで、結局どこかで誰かに教わらなきゃ知らないまんまってだけのことなんだと思う)
メモ術などの仕事術や企画書の書き方など、フリーライターになることを目指していなくとも参考になる話が多かった。
また、書評について、批判を書くべきか書かないべきかという話も、かなり面白かった。
私個人は、基本的に批判めいたことは書きたくないし、紹介に値しないと判断した本はそもそも取り上げないようにしている。その上で、手放しで紹介できないものについては批判を加えるが、基本的に紹介するのはそれ以上に読む価値があると思うから。なるべく読む対象を明示するようにして紹介しているのも、読むべき人に向けて紹介文を書きたいからである。
そんなことを脳裏に浮かべながら読んでいると、結論的にはかなり近いことが書かれていたように思う。興味のある方は、ここだけでも是非読んでいただきたい。
著者自身が公言している左翼的なスタンスやそれっぽい指摘はちょっとアレだったが、それ以上にライター業界や出版業界の話が興味深かった。「他人に読んでもらう文章」を考え直すという意味では、ライターに興味がある人以外も(例えばここでレビューを書いている人にも)読んでもらいたい一冊。