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《あらすじ》 第42話 裏切りの黄金聖闘士!イオニア対光牙!冒頭、いきなり残念な出来の城戸沙織(アテナ)像に対し、切ない表情を浮かべるイオニア。
磨羯宮へとたどり着いた光牙とユナ。そこで待っていたのは、パライストラの学園長だった山羊座カプリコーンの黄金聖闘士イオニアだった。何故、アテナを裏切ったのかと尋ねられたイオニアは、光牙とユナに自分の過去を語る。イオニアは、沙織をアテナという存在から解放するために戦っているというのだ。その身勝手な理屈に怒りを燃やす光牙とユナ。だが、イオニアのドミネーションラングウェッジにより身体の自由を奪われてしまう!
(公式サイトより)
そんなイオニアのいる磨羯宮に到達した光牙とユナ。
光牙が残念な仕上がりの城戸沙織像に目が行ったのに気づいたイオニアは、恍惚の表情を浮かべながら語り出しました。
気になるかね? なぜここにアテナの像が存在するのかを。瞳孔を開きっぱなしにし、目をキラキラさせて語るイオニア。
マルス様の崇拝者である私がなぜ、アテナを崇めるのか…
…それは、愛だよ。愛なのだ。
私のアテナに対する愛なのだ…
「何が愛よ! パライストラのみんなをあんなことにしたくせに!」
と怒り心頭なユナ。仰ることはごもっともです。
(ミッチー・サッチー騒動のときの十勝花子のように拳を握って怒るユナ)
ならば語らねばなるまい。…私のアテナに対する愛の真実を。私の言葉で。イオニアの台詞にポカーンとする光牙とユナ。そんな二人にイオニアは語り始めます。
遙か昔から歴代のアテナを守ってきた私は…って、ええ!? この人、今何歳よ?(天秤座の童虎よりも上!?)
次代の聖闘士へと役目を託し、聖衣を脱いだ。
そして、新たなるアテナがこの世に生まれた。
今までに無い清らかな小宇宙を持つその子こそ、城戸沙織の幼き日の姿。
私の心は決まった。これはペドフィリアのカミングアウト…なのでしょうか?
私は生涯このアテナをお守りする、と。
色々問題がありそうですが、ここは「崇高なアテナを守ろうとする忠誠心」と解釈しておくことにします。
私はアテナのための修行場を開いた。正確には「アテナの聖闘士のための修行場」だと思います。アテナに修行をさせるのでしたら合ってますが。
多くの弟子を取り、私利私欲を捨て、アテナを守ることを第一に考える聖闘士を育てようとした。
その間、あの方も美しく成長され、アテナとしてこの世を照らし始めていた。…サガが赤ん坊だった城戸沙織を黄金の短剣で殺そうとしたこととか、アイオロスに助けられて日本の城戸光政に助けられた話、十二宮で胸に矢を受けて死にかけた話とかは知らなかったってことでしょうか? こんだけアテナ(;´Д`)ハァハァなイオニアですから、知ってたら当然助けに行ってたはず。
とすると、イオニアはアテナが生後間もない頃から受難の日々を送っていた間、そのことにも気づかず後進の育成に励んでた、ということになります。一歩間違えたら、アテナを守る聖闘士が育った頃には、守るべき当のアテナがいなかったかもしれません。
あまりの間抜けさと本末転倒っぷりに、むしろ清々しささえ感じてしまいます。
ちなみに、あの方が美しく成長成長なさる過程ではこんなこともありました。
…だが、あの方はアテナであるが故に多くの苦難に遭遇し、苦しみを受けることになった。子供の頃のクソガキっぷりを見ると、単に因果応報のようにも見えるのですが…。
ちなみにこのとき、ハーデス編でアテナの壺に閉じ込められて血を抜かれる絵の他に、鎖に縛られて水中でブクブクやってる絵や、磔にされて火あぶりになってる絵もあったのですが、ハーデスとの死闘以降(天界編など)で、そんな受難が更にあったのでしょうか?
私は憤りを感じた。城戸沙織自身がスタンドプレーですぐ敵方の手に落ちてしまう、という無防備さもありますが、白銀聖闘士がろくに戦わず、黄金聖闘士はアテナのいない十二宮を後生大事に守っているだけで、アテナの救出に向かうのはいつも青銅聖闘士の五人だけだった、というのが大きいでしょう。
多くの聖闘士がいながら、なぜあの方を守れないのかと。
その他の要因として、アテナ(;´Д`)ハァハァな元聖闘士のじいさんが、弟子育てるのに夢中で全然アテナを守ってなかった、というのも見過ごせません。
私は弟子たちに、より厳しく過酷な試練を課した。
生半可な小宇宙ではアテナを救うことなどできん。
だが、悲劇は起きた。
修行に耐えかねた弟子たちが叛旗を翻したのだ。
私は許せなかった。
アテナを卑しめた弟子たちの暴挙を!
…私は大きな罪を犯してしまった。
もうね、「体罰」問題で世間を騒がせている某高校や日本女子柔道も真っ青のぶっ飛びぶりです。
弟子をしごいている間に何度もアテナの身に危険が及んでたってだけで十分間抜けなのに、アテナを実際に守ろうともせず、更に弟子をしごき抜き、挙げ句に暴動を起こされて逆ギレして全員惨殺って、同情の余地無しにも程があります!
私は自ら最果ての地の牢に入った。
それからどのくらいの時が流れたのだろう。
私は牢の中で「聖闘士とは何か」を本に記し、そうすることで精神を磨き、心を鍛えた。
自分の短慮で殺めてしまった弟子たちのために写経するとかならまだわかりますが、その点は見事に反省していなかったわけです。本をかきまくるという精神的オナニーに耽られても…
そして、そのままここで朽ち果てるはずだった私に奇蹟が起きた。
あの方が、アテナが私の目の前に現れたのだ!
アテナ:
貴方に、お願いしたいことがあってやってきたのです。
再び地上を守る聖闘士を、貴方に育てていただきたいのです。
あの方は罪深き私に救いの手をさしのべてくれた。
アテナ:
もう一度、私のために黄金聖衣を来て下さい。
その言葉が、私を死の淵から救ってくれたのだ。
アテナの、愛の力によって。
そして私は、再び黄金聖衣を着ることになった。いや、絶対スカウトしちゃダメでしょ、こんな人!(笑)
アテナ、人を見る目がなさ過ぎ!
これが私のアテナに対する愛の全て。と、言われましても…orz
「だったらなぜアテナを裏切った?」という問いに対し、「裏切ってなどおらん!」と啖呵を切るイオニア。マルスに従う理由を問われ、「それも私の愛。城戸沙織という女性に対する私の愛」と、だんだん発言の気持ち悪さが加速してきます。
そして「パライストラで起きたことの真実」とやらが語られるのです。
メディア:
貴方はアテナの苦難の運命に遺憾の意を抱いているのね。
お前は、マルスの…パライストラ、セキュリティに問題がありすぎです。
メディア:
貴方の本にも書かれているわ。
アテナは地上の愛と平和を守る。
でもそのために多くの苦難に遭い、これからもその運命から逃れることはできないだろう、と。
立ち去れ!
ここはお前たちの来るべきところではないっ!
メディア:
わかっているのでしょう?
このままでは、アテナの苦しみが永遠に続くことを。
もしその宿命(さだめ)からアテナを解放することができるのなら。
アテナを宿命から解放する!? そんなことが…
メディア:
できるのです。
マルス様が復活すれば、そのお力で…
私はそのとき悟ったのだ。『無頼伝涯』の澤井課長が言ってた不良更生のロジックを聞いているかのような、倒錯したロジックに眩暈がしました(笑)
あの方をアテナの宿命から解放できるのはマルス様だけだと。
マルス様のお力で、あの方は解放されようとしている。
この世の全ての苦難から。
アテナの負っていた苦難はマルス様が、そしてこの私が引き継ぎ、新しい世界を創造するのだ。
それが私の、あの方への愛の証。
「何が愛だ! お前は沙織さんの求める世界をぶち壊しにしようとしているだけだ!」
と、涙ぐむ変態老人にもっともな怒りをぶつける光牙。
その拳を額で受け止める変態老人・イオニア。
それにしても、この作品では拳を額で止めるシーンがやたらと出てきます。
(第13話より。修行のラストで)
(第35話より。ソニアをいさめて)
あの方が…アテナが負っていた苦痛は…こんなものではないっ! アテナが負っている苦しみを、お前は本当に理解出来ているのか? アテナの苦しみを理解して、そして苦痛からアテナを救う。それがアテナを守るということではないのか? それがアテナを守る聖闘士の役目では無いのか?光牙はこう言われて呆気にとられたような表情を浮かべていましたが、これ、「アテナという地上を守る戦いの宿命はキツイから、城戸沙織のお嬢さんがお気の毒や。解放して楽にしてあげよう」って言ってるだけです。「アテナ=城戸沙織」ということを前提に、立場と個人を混同した詭弁です。こいつ、岩穴に籠もって何セコいレトリック勉強してたんだ…
仲間たちも公認の「おバカキャラ」である光牙も、感覚的に「この変態老人の言っていることはおかしい」と察しました。
「お前が守ろうとしているのはマルスの野望だ!」とぐう正論で変態老人の詭弁を撥ねのけ、殴りかかる光牙。
言語による説得は不可能と悟った変態老人は、説得から言霊攻撃に切り替えてきます。
(「止まれ!」の一言で止められてしまった光牙)
光牙を助けに入ったユナは、イオニアのドミネーション・ラングイッジにより、光牙と同士討ちさせられることに。
(どう見ても薄い本のネタ用に提供されたとしか思えないシーン)
イオニアのドミネーション・ラングイッジは、相手に聞こえていなくても相手をコントロールできることがユナの「あなたは何と言ったの?」という台詞からわかりました。それはそれでいいんですが、疑問なのは「ペガサスを討て」という命令の漠然性です。「ペガサスを討て」って、具体的にどう攻撃するかの裁量が広すぎるので、相手を支配する命令としてどこまで有効なのかがよくわかりません。以前にも書きましたが、『鉄人28号』の正太郎君レベルの命令です。
「アテナへの愛を理解出来ぬ貴様らに、聖闘士の資格無し!」とご大層なことを言っていますが、どう聞いてもその愛というのが、「私(イオニア)のアテナに対する愛」でしかありません。変態老人の歪んだ愛欲(しかもストーカー気質)を理解しないと聖闘士になれないなら、おそらくその瞬間に大多数の聖闘士が辞表を叩きつけることは火を見るよりも明らかです。
また、「お前は沙織さんの気持ちを何一つ理解していない。アテナを愛する資格なんて無い!」と光牙に言われたイオニアは、「小宇宙の力で何代ものアテナを守ってきた私に、愛する資格がないだと!」と激高します。
が、旧作の十二宮編・ポセイドン編・ハーデス編、そして『聖闘士星矢 NEXT DIMENSION 冥王神話』で描かれている243年前の聖戦においても、イオニアの小宇宙などこれっぽっちも感じられませんでした。この思い込みの激しさ、ガチのストーカーと言わざるを得ません。
イオニアはドミネーション・ラングイッジで光牙の闇の小宇宙を引き出そうとします。
(闇の小宇宙が深くなるにつれ、作風が楳図かずおっぽくなってくる光牙)
光牙が闇に飲み込まれないよう、城戸沙織やアリアが心の中で光牙に語りかけます。
今更、「光牙が闇に引きずり込まれそうになる度に女性キャラに助けられるの、もう何度目よ?」などと問うこと自体が野暮なのは百も承知ですが、「エヴァ」以降、男の子キャラは内面に闇や弱さを抱える弱いキャラになり、女の子キャラの方が強くなってるのか、など色々考えさせられてしまいます。おそらく、エポックメイキングになったのは、新婚旅行で成田から出国するときは夫の三歩後ろをしずしず歩いていたのに、帰国時は夫の三歩前をずんずん歩いていた林真理子だと思われます。新婚旅行で一体何があったのでしょうか…
閑話休題。沙織&アリアの新旧アテナが光牙を光で支えていることに気づいたイオニアは、奥の手を切り出します。
それは若返りの力でした。
一言で言うと、ピッコロ大魔王のパターンですね。
若返って白目だけになったイオニア。このとき、光牙の目も光の小宇宙で白く光っていて、なぜかここから白目対決が勃発することに。
若返ったイオニアがどのような必殺技を繰り出すか、楽しみにしていたのですが…
まさかの連続パンチ!
「ヌゥオォォォォ!」「ンヌゥオォゥゥ!」と鼻濁音系のかけ声で光牙の顔面を殴打するのみでした。
このパンチが効いたのかどうなのかは不明ですが、白目から泡を出して自分の世界に没入した光牙。
その後、何だかよくわからないうちに光牙はセブンセンシズに目覚めます。
「アテナとアリア、二人が授けてくれた光の小宇宙で俺は戦う!」と、すっかり身ぎれいになった光牙。
何気にペガサス彗星拳なんか放っちゃってますが、ここでイオニアがとんでもない反応を示します。
彗星…?
おお、美しい!
これはあの方の光、アテナの光!
私は貴女の光に滅ぼされるのか… ン、ンフフフフフ…これも本望か…
若返った反応からか、シワシワのシナキンで消滅するイオニア。
だけど、愛するアテナの小宇宙により滅ぼされることに恍惚感すら覚えている様子。
業界用語で言う「ご褒美」感覚なのでしょう。完全変態と言わざるを得ません。
今の俺にはわかる。聖闘士に課せられた使命は、アテナを解放することじゃない。おバカキャラの光牙にここまで立派なことを言わせた一点において、死に際までストーカー的な愛を口にしていたイオニアにも教育者(学園長)としての功績があった…のかもしれません。
沙織さんもアリアも、決して苦しみから逃げ出すことなどしなかった。
だから俺たちが守るんだ! アテナを守る、それが俺たち聖闘士に課せられた使命なんだ!
それにしても、こんなヤヴァいストーカーをわざわざ岩牢からスカウトした沙織さんは、改めて人を見る目がなさ過ぎです。
色んな意味で放送ギリギリな話だったように思いますが、十二宮もこれで大詰め。次回は遂に最後の宮・双魚宮です。