2013年1月16日水曜日

[紹介] 森高夕次・アダチケイジ『グラゼニ』(3巻)

先輩からのアドバイスって確かに扱いが難しいwww 番長キャラの原武投手が、開き直ったコンプレックス丸出しの逆ギレ回答をする「フルボッコ人生相談」に爆笑! 高卒・大卒話が個人的には色々考えさせられました(crossreview

 プロ野球にまつわるお金の話から、プロ野球の一軍と二軍の境にいる選手の実態を描いたマンガになってきた本作。個人的には先輩からのアドバイスの話がツボでした。
 30歳でプロの世界から引退し、バッティングピッチャー兼スコアラーになった先輩からのアドバイスが、自己満足入ってて微妙。だけど無碍にも出来ないし、そこそこ球速も上がるし…何かわかるなぁ、こういうジレンマ。
 これって野球の世界に限らず、どんな世界にもあることだと思います。どんなに良いアドバイスでも、それを受ける側との相性の問題がありますからね。

 高卒ルーキーと大卒ルーキーの話を読んでいると、親父が病床で高校野球を見ながら、楽天の田中将大投手と日ハムの斎藤佑樹投手について「マー君は高校出たらすぐプロに入った方が良い。斎藤は大学に進学した方が良い選手になるやろうなぁ…」と言っていたのを思いだしてしまいました。
 もちろん、うちの親父の意見なんか全く関係なく、たまたま二人は親父の言うとおりの進路を辿ったわけですが、今でも二人を見ていると「親父の言うとおりだったよなぁ」と思ってしまいます。
 …って、全然関係ない話になっちゃいましたね。

 笑ったのは原武投手の「フルボッコ人生相談」!(笑)
 番長キャラの割りに言うことがしょぼくて、凡田と同じように笑い転げてしまいました。
 しかし、この話ほどプロの世界の不思議さ、ある意味で「オンリーワン」とはについて語った話は無いんじゃないかと思います。絵が下手でも売れてるマンガもあれば、決め球のない中継ぎ投手が生き残っていることもあり、わかりやすい能力だけで決まる単純な勝負じゃないのが社会なんだよな、などと感慨にふけってしまいました。

 このマンガがすごい!2012年オトコ編第2位は伊達じゃないです。