2013年3月3日日曜日

[聖闘士星矢Ω・第47話] あの人形劇、やる必要あったんやろか…

 マーシアンたちが何故逃げ出したのかが気になります。彼らは火星に移住する気ゼロだったんでしょうか?
《あらすじ》 第47話 わずかな希望!新たなる闘いの地!
地球から火星への小宇宙移植が開始され、なすすべもない光牙とエデン。マルスから闇の小宇宙を回収したメディアは、ついに秘められた野心を開放。アモールに後を任せ自らは新天地である火星へと向かうのだった。メディアの狙いが光牙の闇の小宇宙だと気づいたエデンはひとりでアモールと戦う。だが、そんなエデンの気持ちを理解した光牙が戦いに加わる。二人を相手にするアモールは、自らの闇の小宇宙を存分に使える場所、火星に戦いの場を移した!
公式サイトより)
 前回の最後、あっけなく倒されたマルス。
 しかも、最後の最後にいい人に戻って火星移住をストップしようとしてタイムアップ。ビックリするほどのダメダメな最後を遂げたわけですが…

『聖闘士星矢Ω』第47話
 そんなマルスの亡骸に近づき、「お疲れ様」とばかりにマルスが体内に蓄えていた闇の小宇宙を奪い取るメディア。日野富子を彷彿とさせる悪女・外道っぷりです。
『聖闘士星矢Ω』第47話
『聖闘士星矢Ω』第47話
 ギャラクシーメイル(胴体ギャラクシーの正式名称)の下で、マルスがへそくっていた闇の小宇宙。それは落語「寝床」で玉子屋さんの胸から出てきたでっかい浄瑠璃の玉のようになっていました。
 そしてその闇の小宇宙を、自分一人では持ちきれないと、弟の左腕に移植します。
『聖闘士星矢Ω』第47話
『聖闘士星矢Ω』第47話
 闇の小宇宙を移す際、アモールは微かなうめき声を上げていました。そんな苦痛を伴う危険なモノを「自分だけでは持ちきれないから」と何の躊躇も無く植えつけるメディア。映画「犬神家の一族」で、実の子を惨殺しておきながら「竹子さん、梅子さん、ごめんなさいねぇ~」と事も無げに言ってのけた高峰三枝子ばりに気持ちが入っていませんでした。

 「そんな世界欲しくない」と息子に言われても、「お前の気持ちなんて、後でどうとでもなる」と言い放つメディア。愛しい我が子の人格すら「人格? 何それ、おいしいの?」とばかりに意識にすらのぼっていません。
『聖闘士星矢Ω』第47話
 目が完全にイッちゃってます…。
 ホント、占いがらみの魔女(呪い屋)は怖いです。

 エデンとアモールのバトルが開始しそうになったところで、不利を悟ったアモールは光牙・エデンを火星に連れて行きます。火星だと闇の小宇宙が何倍にもなるそうで、要は環境を味方に付けるためのチートですね。

 すっかり置いてけぼりを食らった残りの青銅聖闘士たち。
『聖闘士星矢Ω』第47話
『聖闘士星矢Ω』第47話

 一方、地球の小宇宙がどんどん流れ込む新天地(予定地)・火星では、アテナこと城戸沙織の世界樹化(=人柱化)が進んでいました。
『聖闘士星矢Ω』第47話
『聖闘士星矢Ω』第47話
 ポセイドン編のときもそうでしたが、やたら人身御供として人柱と縁のある神です。

 火星で闇の小宇宙が増大されているアモールは、こんなこともできます。
『聖闘士星矢Ω』第47話
『聖闘士星矢Ω』第47話
 アモール・シアターの開演!
『聖闘士星矢Ω』第47話
『聖闘士星矢Ω』第47話
 子供の頃から、闇の小宇宙を持っていることで迫害を受け続けた姉弟が、いよいよ殺されそうになった時、毎度お馴染みイヤボーンで闇の力に目覚めるという人形劇でした。メディアの人形が一瞬で鬼の形相に変わるところは文楽の伝統を感じさせます。おそらく、顔の変化に使われているバネ部分には鯨の髭が使われているものと見ました。

 まさかアモールの志望動機が、よりにもよって人形劇で語られるとは…と思った瞬間、
『聖闘士星矢Ω』第47話
 「こんな作り話、真に受けちゃって、案外ウブですね」と言い放つアモール。
 じゃあそもそも、この人形劇の下り、要るのか? と聞きたくなるところですが、アモールのキャラからすれば、こうやって茶化しながら志望動機を語ったようにも思えてきます。どっちでもいいけど。

 崩れゆく十二宮を駆け上がる牡羊座の貴鬼と牡牛座のハービンジャー。
『聖闘士星矢Ω』第47話
『聖闘士星矢Ω』第47話
『聖闘士星矢Ω』第47話
 聞き捨てならなかったのが「いつの間にかマーシアンも逃げ出した」というハービンジャーの言葉。
 マルスに従ってきたマーシアンが逃げ出す理由が判然としません。地上の人間よりも優先的に火星に移住できそうに思うんですが…
 もしかするとマーシアンたちに「このままマルス(メディア)に付き従っても、新世界へは連れてってもらえない」ということがバレたのかも知れません。そうだとすると、そういう部下切捨てを当初から想定していたメディア(マルス)が、5000人の部下が死んだ報告を受けて「計画通り!」と言い放った「ジャイアントロボ」の孔明と重なって見えてきます。

 一方、火星の力を得て、グラビティ・コンツェルトで光牙・エデンを翻弄するアモール。
『聖闘士星矢Ω』第47話
『聖闘士星矢Ω』第47話
 ここからはお決まりのコースで、

・体の自由を奪われる
     ↓
・光牙、光の小宇宙燃焼! 動けるようになる
     ↓
・主題歌が鳴って押せ押せムード
     ↓
・ペガサス流星拳!

 …と思いきや、
『聖闘士星矢Ω』第47話
 「誰が真っ正面から相手すると言いました?」
 と、まさかのスルー!
 見てるこっちは完全に読み筋を外されました。やられた…

 …と思っていたら、アモールは光牙に闇の小宇宙を注入します。 
『聖闘士星矢Ω』第47話
 この半年近く、くどいほど繰り返してきた、

・光牙、闇の力に翻弄される
     ↓
・「戻ってこい、光牙!」→ふっとばされる
     ↓
・「お願い、光牙! お願い!」→ユナ(実在)、アリア(オバケ)、アテナ(幻影)が引き留め
     ↓
・やっと正気に戻る

 またこれの繰り返しやないか…orz