2012年11月26日月曜日

[紹介] 松村卓『骨ストレッチ ダイエット 1日5分で痩せるクビれる背が伸びる!』

松村卓『骨ストレッチ ダイエット』

タイトルはダイエット本だが、アスリートの方に「本当の体幹トレーニング本」としてオススメしたい一冊。前著よりメニューも豊富。私自身著者のセミナーに2ヵ月通ってるが、体の使い方や身体意識が劇的に変わった!(crossreview


 タイトルはダイエット本と銘打たれているが、著者のセミナー体験者として言わせていただくなら、この本はアスリートのための「本当の体幹トレーニング本」です。(私はそういう意図で読んでいますが、効果は劇的です!)
 ケチな了見を承知で言えば、あまり人にオススメしたくない気持ちもあるのですが…やっぱり良い物は広まって欲しいので、ご紹介します。痩せたい人、シェイプアップしたい人、運動をされている全ての人、そして私のように武道をされている人、全員読むべき本です。

 著者のセミナー受講体験も交えて言うと、今までやってたストレッチは意味がありません。筋肉を伸ばして少し痛みを感じ「あぁ~効いてる効いてる」と思っていても、実際に腕を回してみると逆に腕が重くなっていたり。著者は「自分の体に聞いてみて下さい。答えは体が知っています」と言っていますが、本当に体は素直です。「本当にこんなことで?」というような単純なメソッドで、驚くほど柔軟性が上がり、可動域が広がって体も軽くなるのですから、もう笑うしかありません。というか、今までのストレッチって何だったんだ、と。
 その上、この骨ストレッチが凄いのは、効果が速効で現れるということ。私が最近骨ストレッチにどハマりしているのを知っている友人は、軒並み骨ストレッチと私に「?」を抱いているようです。が、肩こりに悩む友人達に本書の「手ほどき」を教えてあげると効果覿面! 本の通り(先生がセミナーで説明していた通り)にやるだけで、ビックリするくらいみんな肩が軽くなったと言い、目から鱗をボロボロ落としてました。
 この再現性の高さは、私の知っている色々なメソッドの中でも群を抜いています。

 更に、アスリート向けにオススメするポイントとしては、体幹部の意識が劇的に上がり、劇的に使えるようになることが挙げられます。「足ほどき」や「マグロの中落ちストレッチ」がわかりやすいんですが、人生でこんなところほぐそうと思ったことすらないですよね? だけど、そこをほぐすと体幹部の詰まりがとれ、驚くように体(体幹部)が動き出します。
 著者のセミナーでは、本書のメソッドをやった後に歩いてみることが多いのですが、体がほぐれればほぐれるほど体幹部を含めた体全体を使って歩くようになり、その内、肩甲骨を誰かに押されているような感覚すら覚えるようになります。
 また、私は合気道をやっているのですが、古武術系の身体操法に関する本や、武道系の本には体幹部を使った動きや技が書かれています。が、悲しいかな、体幹部そのものが固まっていて身体意識がない状態だと、それらの優れた教えを読んでも何のことかサッパリわかりませんでした。今から考えれば、方程式も知らない小学生に微分積分を教えるようなものだったのかもしれません。
 しかし、本書のメソッドを実践し、体幹部の身体意識ができてくると、今まで出来なかった技がバンバンできるようになる上、今までサッパリ理解できなかった教えについても何となく理解できるようになってきました。やっと教えを理解できる身体(土台)を手に入れた気分です。

 最後に前著『誰でも速く走れる骨ストレッチ』との関係を。
 基本的なメソッドでは重複する部分もありますが、前著は従来のストレッチの問題点や骨ストレッチについての理論面の説明が多く、あとランニングのメソッドが紹介されています。が、本書には前著にない重要なメソッド「鎖骨ひねりストレッチ・肘まわしストレッチ・すり鉢まわしストレッチ・じゃばらストレッチ」が紹介されているので、ランニングと身体操法に興味のある方は絶対手元に両方あった方がいいと思います。

 わかりやすく実践しやすいストレッチ・身体操法・整体の本として、現時点で最高の本だと思います。超オススメ!