池乃めだかのギャグをガチでやっちゃう昴については「再教育」の必要があります。
《あらすじ》 第64話 進め聖闘士!パラスベルダへの険しき道!命を削って敵の本拠地を発見し、憔悴したアテナをお姫様だっこで連れて聖域へ帰ってくる星矢。
沙織の命を懸けた探索でパラスの居場所がわかった。ついに本拠地であるパラスベルダへと向かう光牙たち。途中、吊り橋を渡っていた光牙たちの前に三級パラサイトのキュレーネが現れる。橋を壊そうとするキュレーネだが、単独行動していた栄斗が姿を現して危機を救った。だが、無謀にも引き返した昴がキュレーネにより谷底へ突き落とされてしまう。谷底に向かった栄斗に助けられた昴だが、そこへキュレーネともう一つの影が襲ってきた!
(公式サイトより)
それもこれも、スパイとして何の役にも立たなかったアイツと、そのスパイから何の情報も聞き出さなかった聖闘士陣営のお粗末さが原因なのですが…
神殺しの黄金の短剣(いつものアレです)を携え、パラスを討つべく出発する星矢。
貴鬼との会話は黄金聖闘士同士のそれでしたが、旧作の子供時代を知るものとすれば色々感慨深い物を感じます。
一方、聖衣箱をかついでパラスベルダに向かう青銅聖闘士たち。
これだけ荷物になるなら、やっぱり着ていった方が良いように思います。
その頃、パラスは「アテナお姉様に会いたい」といつもの無邪気さを振りまいていました。.
他の四天王メンバーにも言われていましたが、タイタンは幼女のお世話係にしか見えません。
気になったのはその他の四天王の物言いです。「パラスの世話はお前に任せた」と呼び捨てです。
幼かろうが自らが仰ぐ神なのですから、ウソでもタイタンのように「パラス様」と呼ぶのが筋でしょうに。
何となくパラサイトたちの組織の危うさのような物を垣間見えた気がします。
パラスベルダに向かう途中、おあつらえ向きな吊り橋の上で光牙たち青銅聖闘士はキュレーネに襲われます。
吊り橋の向こうに全員を渡すため、足止め役として登場した栄人。
ここで栄人に任せておけば何の問題も無かったのですが、「栄人一人に美味しい思いをさせられるか」と痛いことを言い出した昴が加勢しに戻ってきます。そして案の定足手まといになって崖の底に落ちていきました。
さすがに助けに行かないわけにもいかず、栄人は他の青銅聖闘士たちに先へ行くよう言って崖を飛び降りました。
この点、『HUNTER×HUNTER』のカイトなら迷わず見捨てていたでしょう(というか、そもそも連れてきていない)。昴には、この戦いに参戦させる前に『HUNTER×HUNTER』を読ませておくべきだったように思われてなりません。
崖の下で見つかった昴は、なおも「俺が片付けてやるつもりだった」などと根拠のない自信に満ちあふれた発言をします。栄人がさすがに窘めようとしたとき、敵に襲われます。しかも敵さんは双子だそうです。
(左:弟のグレイプ 右:兄のキュレーネ)
双子の連係攻撃に深手を負ってしまう昴。
栄人はこの跳ねっ返りの半人前を守るためにいったん退却します。もし栄人が『HUNTER×HUNTER』のカイトだったら…(以下略)
胡散臭い薬草をすりつぶし、その膏薬を傷口に貼らせる栄人。この辺はいかにも忍者です。
逃げてばかりいる栄人に不平を鳴らす昴。栄人は「勝算もないのに戦っても無意味だ」と諭します。
かつて光牙も敵を片っ端から倒そうとして栄人やユナに止められたことがありますが、昴はそこに中二病が入っているから更にタチが悪い。栄人に食い下がりますが、その言いぐさが酷すぎます。
「逃げるのは弱い奴のすることだろ」
弱いくせにええかっこしいでしゃしゃり出て、二度にわたって無様な姿を晒した上に栄人に助けられた奴の言うことではありません。しかも、栄人は昴を助けるというハンデを負わされたため、自分の戦い方を制限されてしまっています。
「時には逃げる勇気も必要だ」
と、婉曲な物言いで窘める栄人ですが、全速力のバカである昴は更に増長しくさるだけでした。
「だったら栄人は逃げろよ。俺は、誰の助けも借りねぇ。たった一人になっても戦い抜いてやるぜ!」
二度にわたって栄人の足を引っ張った上、散々助けてもらった奴の言う台詞ではありません。
ここでも栄人は「聖闘士は一人で戦っているわけではない」とずれた説教を返すのですが、「仲間は言わば、血を分けた兄弟も同然」といったところで、血を分けた兄弟の敵に言葉尻を押さえられ、攻撃されます。
闇夜で敵の位置もわからず、ただただ逃げる栄人と昴。しかし、ここでも昴は栄人の足をしっかり引っ張ります。昼間に受けた腹の傷のため、倒れ込んでしまいました。
「だから言ったでしょう。そんな足手まといの少年など見捨てて逃げろ、と」と敵に言われていましたが、敵の言うとおりです。
栄人も敵の言うことに納得したのか、昴を見捨てて逃げ出します。どう考えても何か策略がありそうな感じでしたが、敵さんはピュアなのか栄人が昴を見捨てたものと思って手負いの昴を追います。
そして、いよいよ昴を崖っぷちに追い詰めたところで、よせば良いのにどちらがとどめを刺すかで揉め出しました。
そのとき、後ろから栄人が襲いかかります。やっぱりね。
「昴は兄弟も同然。見捨てるわけが無かろう!」とドヤ顔で言う栄人ですが、ここはこんなコスい手に引っかかった相手の頭の悪さを喝破した栄人を褒めるべきなのでしょうか。
一方の昴も言いたい放題です。
「血を分けた兄弟のことも心配せず、自分が手柄を挙げることしか考えていないお前らには負けない!」みたいなことを言うのですが、血を分けた兄弟も同然の仲間の足を散々引っ張っておいて恬として恥じない昴が言えた義理ではありません。
昴も最後は「偉そうなこと言って済まなかったな」と謝っていましたが、口の利き方一つ取っても昴がどこまで今回のことを反省していたか心配になります。
先にパラスベルダに到着していた星矢は、雑魚敵を蹴散らしていました。
光牙達が星矢達に合流して間もなく、栄人・昴も追いつきます。
どうやら星矢は白銀聖闘士3人を連れて来ていた様子。この時点で白銀聖闘士3人から噛ませ臭がプンプンします。
それにしても、あれだけコロッとマルスに靡いていたこいつらが、再びアテナの聖闘士として戦う姿を見ると、改めて聖闘士業界の人材不足を思わされます。
最後は、星矢がアトミック・サンダーボルトでパラスベルダの城門を破壊し、次回からいよいよ敵地での戦いが始まります。