《あらすじ》 第7話 友の拳!打て、ペガサス流星拳!聖闘士ファイト、1回戦の全試合が終了。
聖闘士ファイト一回戦も終わり、二回戦に進むベスト8が決まった。その二回戦で、戦うことになった光牙と蒼摩。ふたりは軽口を叩きながらも、心の中で熱き炎を燃やす。その夜、眠れずトレーニングに励む光牙の前に激が現れ、星矢との戦いを語った。翌日、ついに始まった二回戦第一試合は、ユナがいるか座のギュネイを破って準決勝にコマを進める。そして、みんなが注目する中、ついに光牙と蒼摩の熱き戦いの幕が切って落とされた!
(公式サイトより)
2回戦の第2試合ではでは蒼摩と光牙が当たることに…と、ここで疑問が!
前回、1回戦の第2試合で蒼摩が"ボロ勝ち"し、第3試合で光牙がフックに勝ちました。
上掲の画像で映っているのは4人4人の計8人。普通のトーナメントの流れで考えたら、蒼摩と光牙が戦うことは不自然ではないでしょうか。
それにしても、試合の組み方が無茶です。
1回戦は8試合あるので1日1回の試合ですが、2回戦以降は翌日に全部片付けてしまうとなると、高校野球顔負けの過酷な日程ですよ。
そうでなくても連投連投で若い才能を潰してしまうという批判もある高校野球ですが、増して聖闘士ファイトは肉弾戦。ダメージの蓄積により、アテナを護る若き青銅聖闘士が潰れてしまいます。
原作の鍛え方(例えば魔鈴さんが星矢を鍛える所で、崖から突きだした丸太に足首を自分で引っかけさせて吊し、腹筋千回やれといい、「お、落ちるぅー、落ちて死ぬぅー!」と泣き叫ぶ星矢に一言「じゃ、死ねば?」と言い放つ、アテネなのに”超スパルタ教育”など)の頃は、時代錯誤だったと思います。
せっかく学校まで作ってブロイラーのように聖闘士を養成するシステムを作ったにも関わらず、そこでも時代錯誤な鍛え方を踏襲しているのでは何の進歩もありません。元巨人の桑田真澄さんも「トレーニング方法はずっと進化してきたが、指導者だけは進歩していない」という厳しい指摘もあります。あたら若い才能を酷使して使い潰すような「うさぎ跳び式スパルタ養成法」もこの機に改めた方が良いと思う所です。…余計なお世話ですが。
とりあえず、ここでパライストラの社会人学生・ヒドラの市さんを貼っておきます。
英気を養うための食事シーン。
これ、どうみてもプリキュアです。
お約束のまんが肉ですが、やはり美味そうです。
あと、光牙が食べているナポリタンについて、「ナポリタンは日本発祥のはず」という指摘を見かけました。おそらく、パライストラの調理担当者は、日本のグラード財団から派遣されたコックなのでしょう。
さて、
夜な夜な、湖畔でシャドーボクシングを開始します。
「蒼摩は死んだ親父背負ってるから強いよなぁ…でも俺だって!」的な事を悶々と考えながら辰巳とシャイナさんを思い出す光牙。
父ちゃん扱いされているシャイナさんの心中はいかばかりか…
そこへ檄先生が登場、「早く寝ろ」と真っ当なアドバイスをくれます。
「ところで、星矢ってどんな奴?」という光牙の質問から、檄先生が星矢との戦いを振り返ります。
が、檄先生の供述には思い出補正がかかっていました。
星矢がペガサス流星拳を打つ姿を正面から思い浮かべてましたけど、檄先生が星矢から受けたのはキックです。この点、わざわざしまってあった原作コミックスの1巻を引っ張り出してきて確認したから間違いありません。
更に残念な事実も見つかりました。同世代の聖闘士たちが、あの試合を見てどんな感想を抱いていたかもそこには記されていました。
ユニコーンの邪武:酷い言われようです!
フッ…
檄のバカが…
自分の敗北が
しんじられねえのは
おまえだけだ!
ウルフの那智:
星矢が
一瞬にして
おまえの手首の
原子をくだいた
ことに気づかん
とは…!
アンドロメダの瞬:
敵は聖闘士
しょせん
熊を相手に
するのとは
わけがちがう
ということさ…
これじゃ檄先生が小宇宙を使えぬただの怪力バカ
翌日、2回戦第1試合は、鷲座のユナ対イルカ座(ベネフィネス)のギルイ。
屋外で、嵐の中で戦いをさせるというのも、実戦が時と場所を選ばないという点ではアリかもしれません。
しかし、聖闘士ファイトは聖闘士学校の試合という要素もあります。その試合において、一方当事者にとって極めて有利な補正がかかってしまうのは、果たして黙認できることなのでしょうか。運による有利不利が介在してしまうと、実力の正当な評価ができなくなります。
ギュネイは「水属性の俺にとってホルホル状態だーっ!」とばかりに雨水をかき集めてユナに投げつけてます。前日の一回戦では雨が降っていなかったので、おそらく別の技を用いたのだと思われますが、とすると、雨が降ったことで技が増えたわけです。まさか水入れたペットボトル持参で戦うということはないでしょうから、やはりこのような環境に依存した攻撃法については検討の余地があるように思われてなりません。
ちなみに、雨水集めてぶつける技の名前は「デルフィネス・ボム」(=イルカ爆弾)でした。
そういえば昔、イルカに爆弾背負わせて魚雷にする軍事兵器の開発があったとかいう話を聞いたことがあるんですが、それとは…関係ないですね、失礼。
勝負の方は、「風雨」ということで、ユナは風を操り、華麗に勝ちます。
それにしても気になるのが観客の数です。前回も指摘しましたが、どう勘定しても青銅聖闘士のキャパ・52人を超えています。パライストラの引きの絵を見る限り、近所の人や関係者も観戦に来てるとは考えづらいのですが…
さて、番組後半は蒼摩と光牙のじゃれ合いファイトです。
とにかく戦いの中でお互いを認め合うくっちゃべりが多過ぎでした。
これが『聖闘士星矢Ω』でなく『バキ』なら、範馬刃牙が「てめぇら、イチャついてんじゃねー」と割り込んできて、光牙の裏拳一発で伸され、泡吹いて倒れているところです。
蒼摩の必殺技「フレイム・デスペラート」というのが、どうも「デスペラートな妻たち」を思い出してしまいました(どうでもいい話ですが)。
これにペガサス閃光拳で応じる光牙。二つの技が激突・拮抗する中で光牙は「お互い、戦いの中で力を磨き合い、成長し合う。それが聖闘士」みたいなことを言ってましたけど、聖闘士の私闘は禁止だと檄先生があれだけ口を酸っぱくして言っていたことが華麗にスルーされています。これでは掟を守る以前の問題で、そもそも覚えていないわけです。
互いの技が通用しなかったので、「父ちゃーん!」モードに入って新必殺技・ライオネット・バーニング・ファイヤーを繰り出す蒼摩。
解説役の龍峰が「奥義に目覚めた!」などと言っていましたが、適当にも程があります。聖闘士と武道を一概には比較できませんが、本来、奥義というのは修得するには長い年月と地道な修行が必要なものです。そんなイヤボーン的にホイホイ獲得できる性質のもんではありません。
対する光牙は、ライオネット・バーニング・ファイヤーの炎の中でいつもの弱気モードから内面自己啓発モードへ。
檄先生のセリフにチューター・星矢の励まし。ホント、光牙は心の中のメンターが多くて羨ましい限りです。
そして、かつてまぐれ打ちした記憶と檄先生の嘘の思い出を合わせ、遂に光牙はペガサス流星拳を放ちます。
再び拮抗する二人の技。
しかし、流星拳は追加がどんどん飛んでくるからか、拮抗状態は光牙が打ち破り、蒼摩を吹っ飛ばします。
…でも、一秒間に百発のパンチを一つにまとめたら、それ「ペガサス彗星拳」だよね?
見事2回戦も勝利を収めた光牙。それを称える蒼摩。肩を組んで二人、闘技場を後にする後ろ姿にやおい臭さを感じるのでありました。
それにしても学園長が、「この世の果てで恋を唄う少女YU-NO」の龍造寺に見えて仕方が無ありません。
来週は、嘘みたいな移動手段(天空を駈ける白い馬車)でパライストラに来るアテナらしき人。
本物のアテナだったらグラード財団のプライベートジェットで来るから、この時点でダウトなのですが、