2013年8月28日水曜日

[紹介] 国友やすゆき『時男』(4巻)

時男と女社長は不動産王の変態老人との勝負に挑む。その最中タイムスリップの真実を知る。が、ハッキリ言ってそんな真相は心の底からどうでもいい!w 本巻で大団円(?)を迎えた本作。連載終了に一片の悔い無し!(crossreview

 安倍首相がTPP参加表明を表明したこのタイミングで、入れ替わるように連載を終了した作品がある。それがマンガ界初のTTP*と言われた本作である。
*TTP…「タイムトラベル・パコりモノ」の略。空前にしておそらく絶後となろうジャンル。
傾きかけたぽすと不動産を立て直すため、不動産王の老人から持ちかけられた変態勝負に挑む時男と女社長。東京オリンピックと引っかけて「性器の祭典!」とか言われても…。

 なぜ時男はタイムスリップしてしまったのか、その謎も解明されはする。が、そんな説明など心の底からどうでもいいと思ったのは私だけではあるまい。
 謎が解け、現代に戻りそうにな時男の体が透ける描写があるのだが、そんなところで「バック・トゥ・ザ・フューチャー」みたいな表現を駆使されても、無意味な小癪さしか感じなかった。

 どうでもいい作品なので、どうでもいいついでに少しだけ雑談を。
 本作のような、一部の好事家だけが欲しがる作品こそ電子書籍にすべきだと思う。初版部数も少ないだろうし、なかなか店頭で手に取る機会もないだろう。電子書籍だと印刷代もかからないし在庫を抱えるリスクも発生しない上、新古書店に流されることもない。
 ただ、電子書籍だと(ネタとして)人に貸せないんですよね…。こういう作品は個人的に所有するのではなく、回し読みされてナンボだと思うのですが、電子書籍での貸し借りって何とかならんかなぁ…といつも思います。

《2013年6月30日 追記》
 『時男』の1巻がkindleに入っていました。後続の巻も続々とkindleで販売されることと思います。