2013年8月14日水曜日

[紹介] 国友やすゆき『時男』(2巻)

時男はくノ一の破瓜の儀式に協力し、これにより超能力を身につけたくノ一。イタしている最中に夜空に浮き上がった時、普通ならHどころじゃないのに「これならどんな体位にも挑戦できるぞ!」と喜んだ主人公スゲェ!(crossreview

 同じようなシチュエーションで何度も襲われた挙げ句、「三度目の正直」で野盗に拉致されたお梅。お梅の父も殺され、義憤に駆られて我が身を省みず青梅の救出に向かう時男。
 そんな時男は、水浴びをしているくノ一と出会います。聞けばくノ一も野盗の一味を狙っているとのこと。姉が野盗退治に行ったっきり帰ってこないので、その仇を取るという、もうこの時点でどこから突っ込んで良いのかわかりません。
 しかもこのくノ一は、一人前のくノ一になるための儀式を受けておらず、秘められた力を十分に発揮できないとのこと。その儀式というのが、忍者の親玉だか長老だかによる破瓜の儀式…もうね、中世ヨーロッパの初夜税とかじゃないんだから…と頭を抱えつつ読み進めると、やはり「人助け」としてパコる主人公。
 と、パコパコしているとくノ一が秘められた力に目覚めるわけですが、何とそれが超能力。まぐわったまま二人は夜空に浮かびます。普通の人間なら驚きのあまりセックスどころじゃなくなりますが、時男は違いました。
 「すごい! これならどんな体位でも試し放題じゃないか!」
 作者の脳が膿んでるんじゃないのか、とも思いましたが、それ以前に、空中だと踏ん張りが利かずに性行為の続行自体がかなり困難なのでは…? などと言うだけ野暮ですね。
 超能力を得たくノ一と一緒に、お梅を救出する時男。その間もピンチになればとにかくパコパコ… 1回の連載が10頁ということもあって、その都度「見せ場」(濡れ場?)を作らないといけないという大人の事情もわかりますが、それにしてもさすがにやり過ぎで、これはビジネス上のピンチになるたびに、愛人と関係を持ち、その内になぜか問題が解決している島耕作以上です。

 そう言えば1巻の帯には「サラリーマン官能漫画」と銘打たれていましたが、1話でタイムスリップして江戸時代に来たため、サラリーマンという要素すら該当しなくなった本作。この漫画の紹介文を書くようメールを寄越した友人は「レビューサイトで一位独占間違いなし!」と言ってましたが、今の今まで一つの「いいね!」もついてないやないか!(いや、わかってたけど)