今回は2012年3月分のまとめです。
採点基準 (かなり主観が入ってますので、一応の目安としてご理解下さい)
・1~5点…紹介しません。読んで欲しいものだけご紹介したいので。
・6点…「?」もあるけど一読の価値あり
・7点…面白かった!
・8点…オススメ!!
・9点…超オススメ!!!
・10点…ホームラン級の突き抜けた面白さ!!!
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☆8
三田紀房『ドラゴン桜』(10巻)
「ノートは縦に使う」→真面目だが今イチ勉強出来ない子って写経みたいにビッシリ文字が詰まっている。老子の「無用の用」じゃないけど、空白にも意味はある。/「具体的なところから考える」は文章を書くときも基本
2012-03-01 08:35
243
☆8
三田紀房『ドラゴン桜』(11巻)
国語の問題の解き方の説明がメイン。王道にして奥義、非常にシンプルで当たり前の解法が提示されている。味気なく感じるのは「解法が理解できた」のと「できる・使える」が違うから。「使える」域に達することが必要
2012-03-02 11:56
244
☆7
三田紀房『ドラゴン桜』(12巻)
「自分で考えてるということは何も考えてないのと一緒」と先人の知恵を上手く利用しろというところに、岡田斗司夫が言う4タイプの「司令型」的価値観がモロに反映されている(笑)。この辺は向き不向きがあると思う
245
☆7
三田紀房『ドラゴン桜』(13巻)
国語以外の科目では分析や具体的なテクニックになるが、国語になるとお説教に流れがち?(笑)主人公・桜木の説得パターンは常に具体的数値を根拠としているが、明快でない物は相手にしないという姿勢が若干気になる
2012-03-04 11:46
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☆7
三田紀房『ドラゴン桜』(14巻)
英語の長文問題ではパラグラフ・リーディングについての説明。ここで指摘されている通りで、日本の作文教育って「とにかく何か書け」というだけで、文章の書き方をろくに教えていないのは問題。後半は水野のスランプ
2012-03-05 11:34
247
☆7
三田紀房『ドラゴン桜』(15巻)
手帳をつけることで成果が見えにくいことを見える化して振り返る。昨今の手帳術系のビジネス書でも指摘されている。朝起きて太陽の光を浴びろ、も方々で指摘されていること。言い訳の話はあまりピンと来なかったなぁ
2012-03-06 10:27
248
☆7
三田紀房『ドラゴン桜』(16巻)
もっと早く計算の大事さを知りたかった!(そしたら人生変わってたのかな?)過去問が同じことの繰り返しってのは確かにそうで、どんな試験にも当てはまる真理。作問者がまず最初に参考にするのは「過去問」ですから
2012-03-07 09:52
249
☆7
三田紀房『ドラゴン桜』(17巻)
「問題集は一冊に絞り込め」はやたら本を買ってしまいがちな自分には耳が痛い(笑)。子に対する親の接し方については難しいよなぁ。親が子に期待をかけるのも愛情あればこそだけど、そこに落とし穴が潜んでるのか…
2012-03-08 09:20
250
☆7
三田紀房『ドラゴン桜』(18巻)
話がここまで進むとアドバイスも自学自習が出来る人を前提とするように。「物差しは一つで十分」は、指標が複数あると逆に混乱する・一つを目指す内に全体が改善されるという考え。ただ、正しい指標を設定しないと…
2012-03-09 10:34
251
☆7
三田紀房『ドラゴン桜』(19巻)
「本番に強いタイプ/弱いタイプ」がメインテーマ。本番に弱いタイプの特徴として完璧主義で几帳面な部分が関係していると指摘されている。僕は割といい加減で楽観主義だから…って逆必ずしも真ならず、ですねorz
2012-03-10 13:15
252
☆7
三田紀房『ドラゴン桜』(20巻)
センター試験も終わり、講師陣は足切りの不安を抱えつつも、二次試験に向けて全力サポート。ここにくると流石にもうテクニックはほとんど出てこない(そりゃそうだw)。後は合格するかどうか、ストーリーの結末だけ
2012-03-11 23:13
253
☆7
三田紀房『ドラゴン桜』(21巻)
長いようで短かった(短いようで長かった?)東大受験もこの巻で終わり。全巻通読して改めて感じたのは作者の強烈なメッセージ。知識・情報の大切さと、具体的な根拠に基づき考えることの重要性と「必死でやれ!」w
2012-03-12 09:48
254
☆9
小田嶋隆『テレビ救急箱』
『テレビ標本箱』の続巻。2006年9月~2008年1月のテレビ批評。例えばサッカー・クラブWCの明石家さんまなど、問題の構造が全く変わってないのに驚かされる
255
☆8
大山康晴『勝負のこころ』
大山康晴十五世名人の将棋や勝負、人生に対する考え方が綴られた随筆風コラム。実直に価値を積み重ね大名人に至る姿は、升田幸三実力制四代名人と好対照。もちろん天才に違いないが「努力の天才」という印象を受けた
2012-03-14 11:30
256
☆9
岩明均『ヘウレーカ』
『ヒストリエ』の連載に繋がるような作品。城塞都市を守る兵器とその発明者アルキメデスを見ていると、紀元前三世紀・ローマ時代の話なのに、大量破壊兵器を生み出した”科学者の倫理”について考えさせられてしまう
2012-03-15 10:03
257
☆7
東野圭吾『仮面山荘殺人事件』
ミステリをあまり読んでない人にオススメ。 男女が集まる山荘に逃亡中の銀行強盗が…という某ゲームに似た設定。読む際は注意深く読んで下さい。読み進める中で感じた違和感がそのまま作者のメッセージになってます
2012-03-16 08:44
258
☆7
鯨統一郎『蒼い月』
波田煌子シリーズ完結編。本作は連続強姦殺人事件と扱っている事件がヘビーなので読み手を選ぶかも。波田煌子の全てが明らかになるも、意外というより「ふーん」という感じ。長編小説なのも前作までとの大きく違う点
2012-03-17 11:30
259
☆10
落合福嗣『フクシ伝説 うちのとーちゃんは三冠王だぞ!』
落合博満前監督の一人息子・福嗣君と落合家のイメージが180度変わった。シャレも分かる本物の大物・フクシ君、いいキャラしてます。腹抱えて笑いながら読んでる内に、いつの間にか落合家のファンになってましたw
2012-03-18 10:26
260
☆9
神門善久『偽装農家』
食糧自給率や農政に関して何となく持っていたイメージが崩れた。新規参入を阻害し、真面目な農家に迷惑をかけつつ、税制面で優遇措置を受けながら違法脱法転用をして国土を荒らす偽装農家の実態はもっと知られるべき
2012-03-19 09:28
261
☆9
藤原聖子『教科書の中の宗教』
高校の教科書を「信頼の置けるまとめ本」として読んでる大人にこそ勧めたい一冊。倫理の教科書中にある宗教差別、という笑えない状況はいかにも宗教に無頓着な日本らしいか。宗教というものについて考えさせられます
2012-03-20 11:42
262
☆8
出口汪『早わかり文学史』
受験参考書だけど実況中継シリーズなので読みやすいし面白い! しかも、尾崎紅葉・鴎外・漱石について比較的厚く紹介されているのにも満足。この本で『舞姫』や『こころ』の読み方が初めて理解できたように思います
2012-03-21 09:23
263
☆8
荒木繁・山本吉左右編注『説経節』
「山椒大夫」の「一引き引いては、千僧供養」を読むのに買ったが、高野山の「刈萱」や安倍晴明の母親(狐)の「信太妻」なども収録されており、望外のお得感。語りの文学は文章にリズムがあって、思いの外読みやすい
2012-03-22 10:09
264
☆9
木山泰嗣『最強の法律学習ノート術』
これ、大学入学時に読みたかった! ノートの取り方・まとめ方のアイデアを集めたハック本としても読める。が、一番大事な教えは「学ぶこと=手を動かすこと」ということ。法律系資格試験の勉強にも大いに参考になる
2012-03-23 11:01
265
☆9
東谷暁『困ったときの情報整理』
著者の経験を踏まえ、情報のインプットからアウトプット(文章作成)まで広範囲にカバーした本。「その整理、何の役に立つの?」と常に目的を念頭に置いて考える姿勢が参考になる。情報整理を考える上でのバイブル!
2012-03-24 11:20
266
☆8
松井彰彦『高校生からのゲーム理論』
多数の実例を挙げてゲーム理論の基礎を説明してあり、読みやすさ抜群。背水の陣や三国志の天下三分の計、恋愛関係から夫婦になっての態度の変化、そしていじめの構造まで、ゲーム理論で見ると一気に構造がわかります
2012-03-25 21:31
267
☆9
宮崎哲弥『正義の見方』
一章の夫婦別姓論に対する原理的な反駁に対しては、管見では有効な再反論が提出されていない。家制度からの解放を理由とする別姓議論は、生家の姓に縛られているという反論に納得。別姓側の原理的な考察も読みたい
2012-03-26 11:05
268
☆9
大武ユキ『フットボールネーション』(3巻)
1話使ってオフサイドのルールを丁寧に説明してたのが勉強になった。思ってたより複雑だったんだ…また、サイドバックというものがどういうものか初めてわかった。知識一辺倒でなくストーリー展開からも目が離せない
2012-03-27 11:03
269
☆10
大西泰斗&ポール・マクベイ『一億人の英文法』
大西泰斗&ポール・マクベイの英文法シリーズ総決算。ネイティブの語感に基づいて再構成された文法解説は「なぜそうなってるのか?」がわかるだけでなく、未知の表現に出合っても意味が類推できるので《使えます!》
2012-03-28 08:12
270
☆10
天藤真『大誘拐』
大富豪の老女を誘拐した身代金がなんと百億円!しかもテレビ中継下での引渡し。事件全体のスケールがとてつもなく大きくて爽やか。週刊文春ミステリーベスト10の20世紀国内部門第一位に輝いた、掛け値無しの名作
2012-03-29 09:12
271
☆10
さとう珠緒『超教養』
中の人はサバサバした性格で「ぷんぷん」の正反対。ブリッ子で韜晦しつつの辛口書評! 電車男を「キショい!」と切り捨て、藤原正彦を掌の上で転がし、かと思えば渡辺淳一や石原慎太郎には褒め殺し。芸が広すぎ!w
2012-03-30 09:10
272
☆8
パオロ・マッツァリーノ『コドモダマシ』
各テーマが短いので読みやすいが、著者のファンとしては読み足りなさも感じる。何となくそうだと思っていた通念をひっくり返してくれるのが面白い。紹介してくれる本も興味深いものが多く、ブックガイドとしても秀逸
2012-03-31 22:40