2011年12月8日木曜日

竹内義和『ウルトラマンの墓参り』出版記念パーティーに行ってきました!


去る2011年11月29日、竹内義和さんの出版記念パーティーに行ってきました。

開始10分前に到着。先に来ていたヒロノリさんと受付に向かうと、なんと受付に竹内さんが!
受付を済ませた後、厚かましくも早速サインをいただきました。
竹内さんからサインをもらうのは今回が初めてではないのですが、お会いすると気持ちは一気にラジオ「誠のサイキック青年団」を聞いていた高校時代に戻ります。平たく言うと、「うわっ! 竹内兄貴や!」ですね。
よっぽど「僕、サイキックにメール送って2回読まれたんです!」とか言おうと思い詰めてたんですが、他の入場者にも挨拶せんといかんだろうし、それ以前にさすがに分別盛りのいい年なので自重しました。
…成長したよなぁ、俺。大人やね。

後からタカシゲさんも合流。
三人で奥の方に座ったのですが、お席をご一緒した女性がかなり緊張のご様子。こういうとき、口火を切るのはだいたい僕の役目です。年を経るに図々しくなってきたのをこういうところで生かさないと。
お話を伺っていると、やはりこの方も元サイキッカー。お笑いが大好きだそうで、松竹の芸人さんをよく見にいってらっしゃるとか。
そう言えば僕、昔WTCで代走みつくにさんやみわゆーすけさんを見ましたよ! という話をすると一気に盛り上がりました。
…え? みわゆーすけさんをご存じない!?
大丈夫です。僕とその女性以外は全員知りませんでしたから、その反応、正常です。

「サイキックが終わってから、濃いネタを聞いたり話したりして消化する場ってなくなりましたよね~」
と、これまたサイキッカーの残党であるタカシゲさんが女性に話しかけます。
ホンマこの人、俺に口火を切らせといて後から自然に話して美味しいところ持っていくよな~。ワシャ当て馬か! それにしても振る舞いが自然やわ。俺には一生無理な境地かも…などと思いながら話していると、話はいつしか北朝鮮話に。
金正日の料理人・藤本健二さんや関西大学・李英和教授のトークイベントで聞いてきた話で盛り上がりました。
って、出版記念パーティーと関係なさ過ぎますよね…orz

パーティーの中盤で、竹内さんとガガガDXのメガマサヒデさんによるミニトークショーがありました。
が、出版記念パーティーなのに話は青春時代の暗い思い出話に…。
いやね、もちろん面白いし、僕もそっち側の人間なんでそういう非人道的な扱いを受けて鬱屈した経験とかありますけど、このめでたい席で聴く話かと言われると、話題のチョイス的にちょっと「いかがなものか」と…(笑)。

トークショーの後、メガさんと同席できたので、僕はすかさずある質問をぶつけました。
実は、僕の友人にメガさんと同級生でツレだと言ってる奴(通称:ガッ君)がいるんです。でもね、ガッ君に申し訳ない話なんですが、ちょっと疑ってたんですよ、僕(^^;)。
「それ、ホンマなん?」
「ガッ君が勝手に吹いてるだけと違うんか?」
きっと同席してたヒロノリさん、タカシゲさんも同じ事思てたはず!

ということで、渦巻く疑惑を晴らすべく、メガさんに質問をぶつけてみました。すると…

「あ、うっちゃんをご存じですか! 彼とは小学校時代からの同級生ですよ!」

うお!
ガッ君の言うてたこと、マジやったんや!
BANANA REPUBLICの服を「これ、バナリパですよ!」と謎のアピールをしてくるような人やから話半分で聞いとった…ガッ君に悪いことしたなぁ…今度からお詫びも込めて「うっちゃん」と呼ぼう…。
と、反省しながらメガさんの話を伺っていたんですが、メガさんの口から出てくる「うっちゃん最強伝説」が凄い!

「うっちゃん、喧嘩売った相手が近づいてきたら思いの外デカかった、というかお前、遠近法無視し過ぎやろ!事件」や、
「うっちゃん、喧嘩で追い詰められ『ままよ!』と振るった鉄パイプが案外柔らかくてパイプが相手の肩をそっと抱いた事件」
など腹がよじれるほど笑わせていただきました。
うっちゃん、何でアイツこんなオモロい話今まで隠してたんや!

他にも会場には角田龍平弁護士や、メッセンジャーのあいはらさんもいらっしゃいました。
特にあいはらさんは昔からテレビで見ているだけに「うわ! テレビの人や!」とこっちのテンションダダ上がり! 自分のミーハーさにいい加減呆れます。
角田弁護士には共通の知り合いいるのでその人をダシに、あいはらさんには大ファンのヒロノリさんをダシに(!)挨拶させてもらいました。お二方ともこんな痛い素人に丁寧に接していただいて、ホンマいいひとでした!

凄いアットホームな感じの楽しいパーティーでした。是非またやって欲しいです。竹内さん、また本書いてくれへんかな~(←ヲイ!)。

…と、そうそう。危うく忘れるところでした(笑)。肝心の新刊本の紹介です!



竹内義和『ウルトラマンの墓参り』(飛鳥新社)

竹内義和『ウルトラマンの墓参り』

ウルトラマンが墓参りをしている――。
なぜウルトラマンが墓参りを? 彼が倒した怪獣の供養? それともテレビ撮影が上手くいくように拝んでる? そんな疑問と共に、荒唐無稽な噂が子供達の間でまことしやかにささやかれている。
そんな子供達の中で、実際に墓参りするウルトラマンを自分の目で確かめようとした少年、俊男。彼は、墓地の奥で小さな墓に手を合わせるウルトラマンを目撃する――。

…ものすごい始まりですよね。僕も一頁目から驚きました!

本作は全3章構成になっているのですが、第1章では、主人公のどん底の生活から転機までが描かれます。
で、これですね、著者である竹内さんの自伝的エッセンスが詰まってるんですよ。
「教育文具販売」の仕事の話、地獄のマルタンラーメンの話など、著者の自伝的エッセイ『長靴を履いた猫の靴下』(青心社)や、「サイキック青年団」で話題になっていたエピソードがあちこちに登場します。
小説の舞台も美章園と京橋。南大阪在住でサイキックにどっぷりハマっていた者としてはそれだけでたまらんモンがあるんですよ!
そういうエッセンスを感じながら読んでたんで、第一章は「面白い!」に加えて「懐かしい!」という感じがしました。
この「面白い!+懐かしい!」感覚って、実は、中島らもさんの『ガダラの豚』を読んでるときにも感じたんです。
らもさんの『ガダラの豚』には、らもさんがそれまでにエッセイで書いてきたエピソードがふんだんに盛り込まれていて、小説を読みながら中島らもの総決算みたいな印象を受けたんですが、自伝的小説という意味では本作の前半部もこれに近いと言えそうです。

と、僕は著者のファンで、著作やラジオに親しんでいたからこういう読み方になりましたが、もちろん著者の半生を知らない人が読んでも十分楽しめる内容になっていますよ!

第2章以降はネタバレになるのであまり書けませんが、前章と打って変わって淡い恋模様あり、冒険活劇ありと、主人公はぎこちないながらも青春を謳歌します。
そして第3章。ここはもう怒濤の展開! 物語の展開・テンションと読書速度がリンクし、頁をめくるごとに読書スピードが上がっていくのが自分でもわかりました!
こういうことを書くと客の食べ方に一々口を挟んでくるうっとうしい料理屋の親父みたいで恐縮ですが、前半はじっくり、後半は話の流れに乗ってガンガン読んでいくのがオススメです。

三倍笑えて三倍泣ける、新・大衆小説。
面白そうと思った方は是非お読み下さい!

竹内義和『ウルトラマンの墓参り』