2011年8月11日木曜日

スマートノート:フェイズ3はもっと気楽に。自由でOK!

* この記事に出てくるスマートノートと4タイプについてご存じない方は「思考メソッド」のページをご参照下さい。

非常に僭越な話ではあるんですが、過日、ある方のスマートノートを拝見し、アドバイスなどを差し上げた上、『評価経済社会』だけでなく『あなたを天才にするスマートノート』にもサインさせていただくという機会がございました(^^;)ゞ。

そのときお話ししたことと、それに関連して思うところを少し書かせていただきます。


その方のノートは、右ページには『スマートノート』109頁の図通りの論理展開がなされていました。
また、左ページには『スマートノート』125頁のキャラクターによる右頁へのツッコミがなされていました。

正直言ってビックリしました。
ものすごく忠実に再現してあって、高クオリティでしたから。
その方のスマートノートに比べたら、僕の書いてるノートなんて落書きレベルです。
「スマートノート術初段は堅いね!」
級位者の僕が言うのも何ですが(笑)、お世辞でも何でもなく、僕はそう思いました。


ただですね、(ちょっと上から目線の物言いになるかもですが)同時に少しだけ心配にもなったんです。
それは、(その方に限らず)本から入られた人って、こういう風にきっちりやられる方が多い、もしかすると「本の通りきっちりやらなければならない」と考え過ぎちゃうんじゃないか、ということです。


実は僕、第3フェーズに入ったとき、あの論理展開がなかなか出来なくてノートを書くのが止まっていたことがあります。
あの型に合わせて自分の思考を展開するのがどうも苦手で、だんだん億劫になってきてたんですね。

そんな僕がスマートノートを再び続けられるようになったのは、岡田さんのノートの実物を大量に見せてもらったときです。
『スマートノート』にスタッフとして参加していた僕は、本に載せるノートを選ぶ作業をする場に居合わせることができました。
そこで、岡田さんが付箋を貼ったページ(他は見ちゃダメ!とキツいお達しがあったので)をパラパラ見てると、ぶっちゃけ愕然としました。

「なんだ、好きに書いていいんじゃん!」

そこには、右ページに図が書いてある日もあれば、右も左も図解だったり、逆に右も左もレジュメだったり、ともう日によってバラッバラなんです。
というか、本に書いているやり方は多分無かったと思います。

僕はこのとき、ものすごくラクになりました。
今まで岡田さんが説明してたやり方って、あくまで「一つのテクニック」に過ぎず、合わなければ別のやり方やったっていいんだ、と心の底から思えました。
105ページにある図も、要は、「大事なことは、

(1)まず「何故」で掘る:下方向
(2)それから「どうする?」を考える:上方向
(3)1と2に加えて類似の事例を考える:水平方向

という三つが思考のポイントなんだよ」という部分さえ外さなきゃOKで、やり方・展開の仕方は自分に合ったやり方で試していけばいいんだ、と得心できたんです。


それから、僕のノートは変わりました。
とりあえず右ページから思いつくまま書き始めます。ブレストのように箇条書きでどんどん書き出すときもあれば、いきなり頭に浮かんだ図解から入るときもあります。
そして、左ページには、ブレストの箇条書きをレジュメ化したり図解したりして整理したものを書いたり、図解に対する解説を文章で書いたりもします。
何というか、右ページが「下書き・メモ」で、左ページが「まとめ・清書」という感覚で書くようになりました。


他の人の使い方で興味深かったのが、友人であるタカシゲさんのノートの使い方です。
右ページに書いたことに対して即座に何か浮かぶとそれを左ページに書き留め、また右ページに書いては気づいたことを左ページに…とジグザグに使ってるんですが、「右ページに対する左ページ」というスマートノートの要諦はきっちり押さえられているわけです。


話を戻しますね。
その方には、ノートの使い方について現状で問題なければそのまま続けられて結構だと思います。
型通りにやってスイスイ行く間はそれでどんどん書き続けるべきです。
ただ、もしそのやり方に行き詰まりを感じたり、飽きたりした場合は、もっと色んなやり方を試すべきだと思うんです。
あるいは、僕のように105ページの図のような書き方がどうも苦手という方は、とにかく思いつくまま書いてみる、というのをオススメします。


スマートノートって、本にも色々書いてありますが、最終的には「俺メソッド」を確立するものだと僕は思うんです。
だから、もし「正しいスマートノートの書き方」みたいなものがあると思われている方がいらっしゃれば、その考えは是非改めていただきたいです。
スマートノートの書き方はどこかに確立して存在するものではなく、自分が毎日書きながら試行錯誤を重ね、自分に合ったやり方を自分で作り上げていくものだと僕は考えています。
だから、本に書いてあることで大事なのは、各フェイズで達成する目的であり、そこさえ外さなければやり方は色々試して自分に合ったやり方を探していくべきです。


色々エラそうに書いてきたかもしれないと恐縮しきりですが、もし僕のようにスマートノートが第3フェーズで止まっちゃってる、何かいきなり書きにくくなった、という方がいらっしゃれば、参考になるかと思って書かせていただきました。
一番大事なことは「毎日続けて書くこと」です(といっても、僕も毎日は書けてないんですが…)。とにかく、書きたいと思ったときは自由に書く、それを最優先しましょう!