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2013年8月21日水曜日

[紹介] 国友やすゆき『時男』(3巻)

首領様は想像したとおり。バトル中に事に及んでしまう場面には唖然とするしかない!村の人間として生きていこうとした新婚初夜に再びタイムスリップ。次は昭和30年代。ここでも取って付けた色事トラブルの連続です。(crossreview

 美人の婚約者と結婚する直前、一夜限りの"人助け浮気"をして雷に打たれ、江戸時代にタイムスリップした主人公・時男。江戸時代の農村で助けられたお梅が夜盗に攫われたので、救出するために夜盗の砦に忍び込む。道すがら出会ったくノ一・かすみと共に、遂に夜盗の首領・黒雲右近と対峙するのであった――。

 数百年前にタイムスリップするというとんでもない状況下にも関わらず、現地(現時代?)の女性と次々に関係を持ちまくる、島耕作もビックリのご都合主義がたまりません! すがすがしいゴミっぷりです。

 鎧で身を包んでいた首領の正体は、そうじゃないかなーと思っていたそのままでした。首領とかすみの女力(=超能力)対決は、敵を目の前にしたままかすみと時男のパコパコへ。

 大団円(?)を迎えた村では、お梅と時男の祝言があげられ、初夜の絶頂の中、時男は再びタイムスリップしてしまいます。
残された村人たちは、いなくなった時男を慕って「時男神社」を建立し、天狗の面を奉納します。それを現代の大学教授が興味深く調査するのですが、「絶対この下り、要らねえよ!www」とニコニコしてしまいます。

 今度タイムスリップしたのは昭和30年代。傾いた不動産会社の女若社長と知り合い、会社の若い美人社員にも性的に誘惑され…と時代は変わっても基本的にやってることは変わりません。

 本巻は4巻と同時に発売されたのですが、次で終わりか…と思うと、市場原理、というよりもアダム・スミスの言う「神の見えざる手」がちゃんと機能していることに思いを馳せざるを得ませんでした。