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2012年5月6日日曜日

[聖闘士星矢Ω・第6話] 光牙、でんじは&土ボッコをくらう、の巻

光牙君の根拠のない自信が、一周回って昔の漫画の主人公みたく見えてきました。
《あらすじ》 第6話 開幕!聖闘士ファイト!
聖闘士ファイトの話題で持ちきりのパライストラ。誰もが注目していたのは、ズバ抜けた才能を持つと言われている優勝候補、オリオン座のエデンだった。そのエデンに対して、光牙は一方的なライバル心をいだく。そんな光牙の前に、一回戦の相手であるコンパス座のフックが現れた。優勝することを目標にしている光牙は、フックの存在を軽く見て、打倒エデンのみを考えてトレーニングに励む。そして、ついに聖闘士ファイトが開催された!
公式サイトより)
雷属性の小宇宙を持つ、Ωのピカチュウことオリオン座のエデン。
『聖闘士星矢Ω』第6話
「俺が聖闘士ファイトに優勝してアテナに謁見するんだ!」と息巻き、絡んできた光牙を一瞬でしびれさせます。
『聖闘士星矢Ω』第6話
『聖闘士星矢Ω』第6話
光牙、主人公なのに完全にチンピラ扱いです。
この扱いを見て思いだしたのですが、昔『バキ』で主人公・範馬刃牙が「俺を無視して勝手にイチャついてんじゃねー」と絡んでいって、一撃で吹っ飛ばされてピヨッていました。それを彷彿とさせるシーンです。

光牙のDQNチックな振る舞いは措くとして、私のような往年の原作ファンからすると「でたっ!鳳凰幻魔拳っ!」と大向こうをかけたくなるところです。が、本作はΩ。雷属性の攻撃ということで、この技を「でんじは(仮)」と呼んでおくことにします。

自分から絡んでいって、ザコのように麻痺させられ、医務室のベッドに寝かされて仲間に心配されている光牙。
『聖闘士星矢Ω』第6話
しかし、このような状況下において「俺は倒されちゃいねぇ!」と叫べる光牙のポジティブシンキングがまぶしすぎます。こんなところで光の小宇宙を発揮してどうするんだと。

そこへ「上ばっかり見てると足下を掬われるよ」という不適なアドバイス。
奥のベッドから出てきたのは、インテリ眼鏡聖闘士でした。
『聖闘士星矢Ω』第6話
彼が光牙の対戦相手・コンパス座のフックなのですが…何故彼が医務室にいたのか、はたと立ち止まって考えるとよくわかりません。

聖闘士ファイトが開幕し、第二試合で仔獅子座の蒼摩が辛勝。
『聖闘士星矢Ω』第6話
試合内容を見せないのは脇役のキャラデザを減らすためか、などとゲスの勘ぐりを働かせてしまいます。
己の汚れた小宇宙に自己嫌悪してると、話は進んで、光牙の出場する第三試合に。
『聖闘士星矢Ω』第6話
『聖闘士星矢Ω』第6話
相手のフックは、スペシウム光線の構えで万全の体勢です。
『聖闘士星矢Ω』第6話
試合開始早々、土属性のフック君は『3×3EYES』の土爪(トウチャオ)と『鋼の錬金術師』でエルリック兄弟が地べたからどーん!ってやるのを足して二で割ったような攻撃を仕掛けてきます。
『聖闘士星矢Ω』第6話
『聖闘士星矢Ω』第6話
『聖闘士星矢Ω』第6話
今のところ光牙が使えるのは、『ドラゴンボール』の太陽拳+パンチという「ペガサス閃光拳」だけなので(よく考えたら閃光拳って、ただの目くらましパンチですね)、フック君に地べたどーん!攻撃で距離を取られると、見事なまでに手出しできません。

『魁!!男塾』でいうところの「富樫・虎丸コンビ」、つまり試合解説に回っているユナと龍峰。龍峰はフックが念入りな光牙研究をしてきたことを指摘。
『聖闘士星矢Ω』第6話
それに対して光牙は相手のことを全く知りもせず、情報不足であるとも重ねて指摘しています。
戦いながら光牙君もそれに気付いて殊勝に反省の態度を見せていました。まるでちばあきお『プレイボール』で相手を舐めて苦戦に追い込まれる墨高ナインのメンタリティそのものです。
ただ、一回戦の敵のことをもっとちゃんと研究した方が良いと思ってたのなら、試合前にそれをちゃんとアドバイスしてやれよ、とも思います。龍峰は、こういう点で案外友だち甲斐がないと言わざるを得ません。

ここで反省してどうなるものでもありません。それは、土ボッコにされている当の光牙君が、現在進行形で誰よりもよく噛みしめているわけです。
何より、闘っているフックにそのことを指摘されているわけですから。
『聖闘士星矢Ω』第6話
ただ、このフックの叫びが、何となく「俺はお前の咬ませ犬じゃねえ!」と藤波辰爾に言い放った長州力の魂の叫びみたいに聞こました。
いや、長州はその後スターダムにのし上がっていきましたからフックと比較しちゃダメなのかもしれません。が、彼は長州ではありません。それだけに、フックの叫びが「俺は今回限りの咬ませだけど、主人公だからって俺のこと適当にあしらうなよ!」と言ってるようで、哀れを誘いました。

普段あまりモノを考えずに勢いだけで突き進んでいる人が、はたと反省して馴れない思考に呆然とする。これは流石に言いすぎかもしれませんが、そんな感じになっている光牙。表情は半泣きです。
『聖闘士星矢Ω』第6話
と、そこに、医務室から出てきた蒼摩が喝を入れます。気合いが入る光牙。
ベタな展開ではありますが、日曜朝の30分アニメはこれくらいシンプルで何ら問題ないありません。三十過ぎてブログにこんな感想書くようなオッサンの視線なんか気にせず、小宇宙全開で王道のストーリー展開をお願いします。

更に攻撃を受けつつも、フックの攻撃パターンを見切り、最後に懐に飛び込んで勝つ光牙。
『聖闘士星矢Ω』第6話
『聖闘士星矢Ω』第6話
『聖闘士星矢Ω』第6話
やっぱマスクが割れないと聖闘士星矢ではありません。

来週は檄先生が星矢との戦いを光牙に語り、ペガサス流星拳の話に。
でも、檄先生。アナタが星矢と戦ったとき、最後に食らったのは”流星キック”でしたよ…