2013年12月30日月曜日

[紹介] SCRAP『人狼村からの脱出』

1980年代に一世を風靡したゲームブックが、まさかこんな進化を遂げているとは!村人の中から人狼を見破るのがメインだが、途中で出題されるパズルも秀逸。本でなければ楽しめない仕掛けがいっぱいで良く出来てる。

2013年12月25日水曜日

[紹介] 美内すずえ『ガラスの仮面』(4巻)

映画のちょい役→栄進座の舞台と着実に舞台あらし振りを発揮するマヤ。一方の亜弓も「紅天女」に野心を燃やし、端役や「王子とこじき」を演じる。対照的な二人の芝居を交互に描き、二人の運命を感じさせる所が上手い。(crossreview

2013年12月23日月曜日

[紹介] 中山『出ない順 試験に出ない英単語』

salmon carpaccio など試験に出ない英単語ばかりな上、例文もぶっ飛んだ内容で爆笑必至。だが、英文自体は意外と良く出来ていて、「頭に残りやすい英語例文集」というステキな副作用もあったりする。

2013年12月18日水曜日

[紹介] 美内すずえ『ガラスの仮面』(3巻)

亜弓と全く対照的で独創的な美登里を演じ、共に全国大会に駒を進めたマヤ達。しかし、小野寺の策謀によりマヤは一人で「ジーナの青い壺」を演じることに…。「マヤ、木になりなさい」など、とにかく見所満載の一冊!(crossreview

2013年12月16日月曜日

[紹介] 木村草太『キヨミズ准教授の法学入門』

ラノベ風な法学入門だが外見だけで侮るなかれ。法的三段論法をする理由など法学部生も答えに窮するような根本的な所から丁寧な説明がされている。法学という学問が何をしているかがわかる!大学時代に読みたかった!

2013年12月11日水曜日

[紹介] 美内すずえ『ガラスの仮面』(2巻)

若草物語のベスの気持ちがわからないと夜通し雨に打たれ、40度の熱を出しながら舞台に立つマヤ。それはそれでプロ失格では…月影先生が雪の中監禁状態のマヤとドア一枚隔てて5日間のスパルタ特訓!もはやスポ根!(crossreview

2013年12月9日月曜日

[紹介] 高島俊男『お言葉ですが…』(別巻3)

あの高島先生が漢字検定の問題を実際にやってみた!すると出題者の言葉や漢字についての無知っぷりが露わに。1級は趣味レベルの問題だと思ってたけど、間違いだらけだとするなら、それはもう欠陥商品のレベルでしょ。(crossreview

2013年12月4日水曜日

[紹介] 美内すずえ『ガラスの仮面』(1巻)

言わずと知れた演劇大河マンガの大傑作!これでもかと言わんばかりの試練の中で演劇にのめり込んでいく薄幸な天才少女・北島マヤ。読み返してみてとにかくエピソードか濃い!濃すぎる!読んでないのは人生損してる!(crossreview

2013年12月2日月曜日

[紹介] 中嶋博行『この国が忘れていた正義』


著者は上戸彩主演でドラマ化されたマンガ『ホカベン』の原作者で、被害者救済支援活動に取り組む弁護士。被害者をなおざりにし加害者ばかりが重視される現状に異を唱え、処罰と償いの遂行こそが正義であると主張する。

2013年11月27日水曜日

[紹介] 郷田マモラ『サマヨイザクラ』(下巻)

裁判員モノとしても面白いが後半はサスペンス色が強くなる。オッサン裁判員の「今の若者は弱すぎる」というセリフに「そういう優しくひ弱い若者が生まれる社会を作ったのはあなたたちです」と返したのには激しく納得。(crossreview

2013年11月25日月曜日

[紹介] 高橋秀実『おすもうさん』

相撲道というと日本の国技にして伝統…というイメージが完全に崩れ去りました。何という「ゆるふん」体質! ゆるいにも程があります(笑)。そら外国人力士に跋扈されるのもわかるわ…と変な納得さえしてしまいます。(crossreview

2013年11月20日水曜日

[紹介] 郷田マモラ『サマヨイザクラ』(上巻)

裁判員制度だけでなく、いじめ問題やネカフェ難民など色々なテーマが盛り込まれてて読み応え十分。秀逸なのが評議の場で互いを理解し合えてない部分。各々の発言の奥にある「語られない前提」を見るとドキッとします。(crossreview

2013年11月18日月曜日

[紹介] 香西秀信『修辞的思考』

修辞学者である著者の本領発揮と言える一冊。著者の本は論理の型についての分析・紹介も興味深いが、論理だけでは捉えきれない非論理的な部分での説得力にフォーカスしている。古今の名文を読み直すきっかけにもなる。(crossreview

2013年11月14日木曜日

聞いてたんと違う…

堀公俊+加藤彰『ファシリテーション・グラフィック』(日本経済新聞社)を読んでいて、気になったことがありました。

2013年11月13日水曜日

[紹介] 夢枕獏・岡野玲子『陰陽師』(7巻)

真葛と菅公(菅原道真)の囲碁対決では真葛が怨霊となっている菅公を救おうとする。しかし菅公の狙いは別に…。内裏歌合せで歌を読み間違える博雅。逸話の多い博雅を主人公の一人に選んだ上手さがここでも光っている。(crossreview

2013年11月11日月曜日

[紹介] 中島らも『永遠も半ばを過ぎて』

映画「カラスの親指」を観て、詐欺師の話つながりで読んだ。もっと早く読んどけば良かった。コン・ゲームをベースに、あの頃のらもさんのエッセイで読んだエッセンスが溢れていて面白い!出版の蘊蓄もたまりません!(crossreview

2013年11月6日水曜日

[紹介] 夢枕獏・岡野玲子『陰陽師』(6巻)

前半の、安倍晴明による陰陽五行の解説はさながら「安倍・陰陽道の実況中継」!最後には渦なんて巻いちゃってさ…。後半は『十訓抄』にも見える、源博雅が鬼と笛を交換する話。橋の怪異話ともリンクしててGood!(crossreview

2013年11月4日月曜日

[紹介] ビートたけし『間抜けの構造』

ビートたけしの「間」をお題にした語り下ろし。間抜けの具体的エピソードに思わず笑ってしまうが、その内、漫才論・落語論・スポーツ論・映画論へと発展。最後はビートたけしの人生論へ。テレビで喋らない分がここに。(crossreview

2013年10月30日水曜日

[紹介] 夢枕獏・岡野玲子『陰陽師』(5巻)

玄象を主人公にしたショートストーリーがたまらない!とんまに「びおん びおん」と鳴絃をする滝口の武士がツボに入った。「露と答えて」は謎解きあり、ギャグあり、バトルありのてんこ盛り。在原業平の解説がイイ!(crossreview

2013年10月28日月曜日

[紹介] ジョージ・オーウェル『動物農場』

 
動物たちが人間を追い出して作った動物農場。が、指導者の豚が次第に特権階級として贅沢をするように…ロシア革命と共産主義を痛烈に諷刺した寓話。愚民による民主主義こそが独裁制の温床だということを教えてくれる。(crossreview

2013年10月23日水曜日

[紹介] 夢枕獏・岡野玲子『陰陽師』(4巻)

本巻で圧巻なのは「白比丘尼」。原作では、人魚の肉を食い、永遠の命を得た女の体に溜まる禍蛇を三十年に一度祓うだけだった。が、本作では、永遠に生き続けなければならないことに耐えられない悲劇に昇華されている。(crossreview

2013年10月21日月曜日

[紹介] 橘玲『不愉快なことには理由がある』

「週刊プレイボーイ」連載記事の集成。科学(特に進化論や進化心理学など)を引いて政治・経済・社会の問題を読み解くのだが、これが滅法面白い!タイトル通り結論としてはあまり愉快な話がないのだが考えさせられる。(crossreview

2013年10月16日水曜日

[紹介] 夢枕獏・岡野玲子『陰陽師』(3巻)

鵜匠・賀茂忠輔の娘・綾子の元に通い、綾子を裸にして口で鵜を取らせる鹿賀丈史似の黒川主。その正体は!?晴明が最後までスーパーマンなのにシビれる!なお、本作のせいで那智の滝見た時に爆笑してしまった…orz(crossreview

2013年10月14日月曜日

[紹介] パオロ・マッツァリーノ『怒る!日本文化論』

公共マナーの悪い人を白眼視しつつ我慢する。しかし、そんなことで状況は改善しません。交渉という名の注意を実践している著者による注意の仕方とノウハウが面白い。もっともらしい通念をひっくり返す面白さも健在。(crossreview