2012年10月28日日曜日

マルス様にブルッたのを偉そうに言われても… (聖闘士星矢Ω 第30話)

 骨の名前を次々と言っていくハービンジャー。スラムのチンピラ上がりの彼は、どこでそんな知識を身につけた!?

《あらすじ》 第30話 驚異の実力!金牛宮の聖闘士!
第二宮、金牛宮でアリアを失った悲しみを怒りに変えて戦う光牙だったが、その拳は牡牛座タウラスのハービンジャーには通用しなかった。反対にグレートホーンの一撃で倒れる光牙。代わって、駆けつけたユナたちがハービンジャーに戦いを挑む。だが、それさえ余裕で相手をするハービンジャーは、自らが黄金聖闘士になった経緯をユナたちに語る。そして、ついに炸裂したハービンジャーの一撃でユナたちが倒れたとき、光牙がふたたび立ち上がった!
公式サイトより)
 前回、ハービンジャーのグレートホーンをくらい、こんなんになっちゃった光牙。
『聖闘士星矢Ω』第30話
 ここだけタッチが『あしたのジョー』です。

 残り4人の青銅聖闘士を統率するのはこの人、ユナです。
『聖闘士星矢Ω』第30話
 そういえば昭和の戦隊モノの女性キャラは脇役扱いで男尊女卑で…という何だかなーな主張もありましたが、絶対領域担当・お色気担当を立派に果たしつつ、今どきの男の子をぐいぐい引っ張っていくユナの姿勢を見ていると、フェミニズムとか肩肘張ってた時代も過去のものになっていくんだろうなぁ、などと妙な感慨に耽ってしまいました。

 そんな4人の攻撃に対し、ハービンジャーは骨の名前を連呼しながら対応します
『聖闘士星矢Ω』第30話
『聖闘士星矢Ω』第30話
『聖闘士星矢Ω』第30話
『聖闘士星矢Ω』第30話
『聖闘士星矢Ω』第30話
『聖闘士星矢Ω』第30話
 骨の名前を細かく言える、まるで整体師のようなハービンジャー。
 ハービンジャー曰く、「骨の強さは心の強さに通じる」とのこと。それにしても、今まで「力の信奉者」など、フェチに近い何かの信奉者というのはいましたが、さすがに骨というのは初めてです。そんなハービンジャーは、きっと『キン肉マン』でキン肉マンの腕にバッファローマンの角を骨にして移植する手術のシーンを見ながらご飯三杯はいけることと思います。

 そんな様子を水晶玉でチェックするメディア。
『聖闘士星矢Ω』第30話
(※ これはこういう雰囲気の部屋で見ているだけで、ハービンジャーの骨フェチっぷりに引いているのではありません!)

 えーと、まだ膝抱いてウジウジしているプリンスは…もう放っておきましょう。
『聖闘士星矢Ω』第30話

 グレートホーンが居合いに近い技であることを見抜く龍峰。旧作ファンをニヤッとさせてくれたシーンではありますが、今から仕掛ける前にそれを言うってことは、それじゃ通じないってことを見事に暗示させてくれます。
 「全方位から攻撃を仕掛ければ、居合いで抜くも何もないんじゃね?」という作戦で、四方を取り囲み、更に栄斗の分身の術によって全方位を取り囲み、一斉攻撃を加えます。
『聖闘士星矢Ω』第30話
『聖闘士星矢Ω』第30話

 これに対し、ハービンジャーは「グレーテスト・ホーン」というグレートホーンの最上級技を放ちます。聖闘士星矢らしくどういう攻撃だったのかはよくわからなかったのですが、全方位的に小宇宙を放って吹き飛ばしてました。
『聖闘士星矢Ω』第30話

 CM開けに、ハービンジャーは自分の来歴を語り始めます。
 彼はどうやらスラムのようなところで生まれたらしく、生きるために奪い・奪われする環境だったそうです。
 そこで生命の危機に直面しますが…
『聖闘士星矢Ω』第30話
『聖闘士星矢Ω』第30話
 「虎が何故強いか知っているか? 元から強いんだ」という『花の慶次』での前田慶次のセリフがありましたが、ハービンジャー少年もキレたら強かったらしいです。
『聖闘士星矢Ω』第30話
 で、この時どうやら骨が折れる音と心が折れる音に甘美な響きを感じるようになったそうです。すさんだ環境が歪んだ骨フェチ野郎を生んでしまったというのは、今後の少年犯罪と性犯罪を考える上で貴重なサンプルとなるかもしれません。

 さて、大きくなったハービンジャー。そのままケンカ番長となり、警官まで蹴ってます。
『聖闘士星矢Ω』第30話
 何となくですが、私はこのシーンを見ていて、ハービンジャーが男坂を登りはじめるんじゃないかと気が気ではありませんでした。

 が、ハービンジャーは男坂すら登り切ったのかも知れません。
 ケンカを重ねたハービンジャーは、ついには白銀聖闘士を倒すまでになっていました。
『聖闘士星矢Ω』第30話
 いや、いくらハービンジャーが才能に恵まれてたからとはいえ、素人に負けちゃダメでしょ、白銀聖闘士!

 そんなハービンジャーの噂を聞きつけ、山羊座・カプリコーンのイオニア学園長が、ハービンジャーをスカウトに来ます。
『聖闘士星矢Ω』第30話
 そして、イオニアに引き連れられてハービンジャーはマルス様に面会することに。
 今までストリートファイトで鳴らしてきた(←ここ、心が折れる音を鳴らしてきたのとかかってます)ハービンジャーは、「コイツには勝てねぇ。無理っ!」と心を折られたそうです。絵面から見ても、これが史上最悪の圧迫面接であることは論を待たないでしょう。
『聖闘士星矢Ω』第30話
 マルス様には勝てないと心を折られたハービンジャーは、牡牛座・タウラスの黄金聖闘士としてマルス様に臣従することを誓ったそうです。
『聖闘士星矢Ω』第30話

 「お前らは、俺の心を折ることが出来るかっ!」
 と、啖呵を切るハービンジャー。
『聖闘士星矢Ω』第30話
 こんなに威嚇しながら、マルス様にビビった話をドヤ顔トークで出来るハービンジャーさん。
 旧作だったら「お前、キ○タマついてんのかよ」と星矢辺りに言われてても全然おかしくありません。
 ハービンジャーは声もルックスもカッコイイし、良い奴かな? 悪い奴かな? と思いながらも好印象を持っていたのですが、この人生トークで、僕の中では一気に「強い小物」に成り下がってしまいました。

 しかし、ここで光牙が目を覚まします。
 どうやら心は折れていなかったようです。
『聖闘士星矢Ω』第30話
『聖闘士星矢Ω』第30話
『聖闘士星矢Ω』第30話
 最後、ハービンジャーは光牙以外の青銅聖闘士をどこかへ飛ばしてしまいました。
 次週予告では龍峰が双子座・ジェミニの黄金聖闘士とお茶してましたが、そんな感じで同時並行的に青銅聖闘士たちが黄金聖闘士たちと戦う展開になるのかもしれません。

 そう言えば、旧作ではハーデス編でムウが「十二宮は神話の時代よりアテナの小宇宙によって守られているから、何人といえども己の二本の足で登っていくしかない」と言ってました。
 が、旧作を振り返ってみても、氷河(双児宮から天秤宮へ飛ばされる)魔鈴・シャイナ(双魚宮と教皇の間の階段に突如登場)、カノン(教皇の間に侵入)と、アテナの小宇宙とやらは緩みきっていました。もうね、まともに十二宮を登らなくても、宮の脇を抜けるとか貴鬼にスターライトエクスティンクションで一気に最上階まで飛ばしてもらうとかしてもらってもいいと思うんです。それじゃ光牙たちが成長できない、というお叱りを受けそうですが、元々手持ちの時間が12時間ってのが無茶なんです。
 新・十二宮はその辺の設定がどうなっているのか知りませんが、ワープ的なものを見せられるといつも心の何処かに引っかかりを覚えてしまいます。