2012年5月24日木曜日

[紹介] 鯨統一郎『蒼い月』

鯨統一郎『蒼い月 なみだ事件簿にさようなら! 』

波田煌子シリーズ完結編。本作は連続強姦殺人事件と扱っている事件がヘビーなので読み手を選ぶかも。波田煌子の全てが明らかになるも、意外というより「ふーん」という感じ。長編小説なのも前作までとの大きく違う点。(crossreview

波田煌子シリーズ最終作は長編。しかも、連続強姦殺人事件と今までと打って変わってヘビーな内容。
サイコキラーを追う一方で、この事件が煌子の衝撃の過去とも関係している。現在の事件の捜査と過去の事件の調査が同時並行で進行していく中で、シリーズの懐かしいメンバーも登場。

煌子がお茶を煎れるのが上手いなど、設定の理由もほぼ全て解き明かされるが、きれいに説明はしてあるものの、意外性はその分少ない。
性犯罪の描写はちょっと読むのがしんどかったので、そういうのが苦手な人は無理に読まない方がいいと思うが、そうでなければ、シリーズ完結編なので、読んでスッキリして下さい。