2012年4月16日月曜日

[紹介] 西研『ニーチェ「ツァラトゥストラ」』

西研『ニーチェ「ツァラトゥストラ」』

ニーチェの人生と思想の要諦(ニヒリズム・ルサンチマン・永遠回帰)が要領よくまとまっててわかりやすい!プラス思考寄りの解釈かな?「これからすることは何度でも繰り返したいことか?」と考えるようになりました。(crossreview

NHK「100分de名著」という番組のテキスト。
レギュラー化一発目に取り上げたのがニーチェの『ツァラトゥストラ』です。

ニーチェの人生をおさらいしつつ、ルサンチマン、超人、永遠回帰とは何かについて説明されるのですが、これが要領よくまとまっていてとにかくわかりやすい!

第二回では超人についての説明がされるのですが、その中で出てくる「末人」の話に爆笑!
『ツァラトゥストラ』にはこうした「末人」の例がしばしば出てきます。たとえば第一部「徳の講壇」という節には、よく眠ることを説く賢者が登場します。「ちゃんと労働をしなくてはいけない。なぜなら、そうしないとよく眠れないから」「人に嘘をついてはいけない。なぜなら、胸にしこりが残るとよく眠れないから」「あなたは日に十回は自分を顧みて自分の悪いところを乗り越えなくてはいけない。なぜなら、そうしないとよく眠れないから」といった具合です。これを聴いたツァラトゥストラは「彼はどうみてもアホだ」と断定します。(44-45頁)
いや、ツァラトゥストラに言われなくてもわかりますって!(笑)

全体的に少しポジティブ思考な解釈だなと感じられましたが、そっちの方が読みやすくわかりやすいし、何より面白いです(ニーチェに対するイメージが少し変わりました)。コストパフォーマンス的にも優れていますし、ニーチェの入門(の入門)として断然オススメです!

※ NHKテレビテキストだったのがNHK「100分de名著」ブックスとして再刊行されました。ここでは入手しやすさを考慮し、こちらを紹介しておきます。