2011年11月1日火曜日

100字紹介・2011年8月分

crossreviewというサイトで、毎日一冊のペースで本を中心としたアイテムを100字で紹介しています。
今回は2011年8月分のまとめです。

採点基準 (かなり主観が入ってますので、一応の目安としてご理解下さい)

・1~5点…紹介しません。読んで欲しいものだけご紹介したいので。

・6点…「?」もあるけど一読の価値あり
・7点…面白かった!
・8点…オススメ!!
・9点…超オススメ!!!
・10点…ホームラン級の突き抜けた面白さ!!!

■2011年8月分


29
香西秀信『レトリックと詭弁』☆10
香西秀信『レトリックと詭弁
僕の議論力を格段に上げてくれた人生三大名著の一つ!議論とレトリックの「野球解説」を読んでる内に議論の構造が見えてきて、いつの間にか議論に強くなっているという凄い本 http://ow.ly/5Aiod
2011-08-01 08:42


30
大西泰斗+ポール・マクベイ『英単語イメージハンドブック』☆8
大西泰斗/ポール・マクベイ『英単語イメージハンドブック
いわゆる英単語の本とは違うけど、大西泰斗先生関連本のダイジェスト&ハンドブックとしての完成度は秀逸!大西先生は類書を沢山出されてますけバージョンアップしてるから買うならなるべく新しいのが良いと思います
2011-08-02 11:10


31
鈴木眞哉『その時歴史は動かなかった!?』☆6
鈴木眞哉『その時歴史は動かなかった!?
NHK「その時、歴史は動いた」にツッコミながら歴史議論を紹介。随所に「これは○○で書いたので繰り返さない」が出てくるので、鈴木眞哉先生の今まで書いた本のパンフレットみたいな感じ。そこがちょっと残念かな
2011-08-03 09:35


32
山本貴光/吉川浩満『問題がモンダイなのだ』☆7
山本貴光・吉川浩満『問題がモンダイなのだ
問題についての考え方の基本を説明した良書。ある問題が無問題化するには解決と解消の二つがあるという構造的な指摘。岡田斗司夫「悩みのるつぼ」「問題発見と解決の技法」の入門編としても押さえておくべき内容です
2011-08-04 09:07


33
齋藤孝『齋藤孝のざっくり!日本史』☆8
齋藤孝『齋藤孝のざっくり!日本史
いくつかあるテーマの中で一番面白かったのが「江戸時代はオナニー文化だ!」という指摘(笑)浮世絵文化がいかにヘンテコで日本的かがわかります。(こちらも参考になります→http://ow.ly/5UGff
2011-08-05 00:01


34
橋本治『上司は思いつきでものを言う』☆9
橋本治『上司は思いつきでものを言う
タイミングもあるんだろうけど、人生で一番付箋を貼った本です!上司という人種が何で変なことを言い出すのか。それは構造的な問題であるとの記述にうなりまくり!そうか、そうだよな。上司って孤独だもんな…と納得
2011-08-06 06:57


35
福本伸行『無頼伝涯』(1巻)☆10
福本伸行『無頼伝涯(1巻)
福本伸行が満を持して(?)少年マガジンに登場!少年犯罪をテーマに扱っていると思いきや、実は主人公・工藤涯は冤罪!?この絵、このロジック、そしてこの福本節!今考えると絶対少年誌では絶対濃すぎますって(笑
2011-08-07 10:26


36
福本伸行『無頼伝涯』(2巻)☆10
福本伸行『無頼伝涯(2巻)
涯、ついに「人間学園」へ!課長・澤井登場!まさに怒濤の展開!澤井のロジック、はじめはふむふむと思ってたけど、いつの間にかとんでもない出口に連れてかれてて爆笑!でもマジな話、涯の考えには共感を覚えました
2011-08-08 09:55


37
福本伸行『無頼伝涯』(3巻)☆10
福本伸行『無頼伝涯(3巻)
遂に涯が冤罪をかけられた平田竜鳳殺人事件の全容が語られます。でも注目は後半部分。涯たちへの「教育」の内容が壮絶です!全裸かつ立てない状態にされ「そして…ほっとかれたっ…!」って無茶苦茶過ぎるわ!(爆笑
2011-08-09 08:19


38
福本伸行『無頼伝涯』(4巻)☆10
福本伸行『無頼伝涯(4巻)
名言の目白押しでお腹いっぱいw。電流を浴びせながら「素直になぁれっ!」、「生きるために挙手っ…!」「半ば(はんば)ケモノは卒業っ…!」「人間っ…!そう…!ユーアヒューマンだっ…!(君は人間だっ…!)」
2011-08-10 08:55


39
福本伸行『無頼伝涯』(5巻)☆10
福本伸行『無頼伝涯(5巻)
怒濤の急展開っ…!涯たちの反攻っ…!おかしくなりまくる澤井っ…!事件の真相を暴いた涯が最後の最後で窮地に追い詰められたとき、人間が立ち上がる!本作は福本作品のエッセンスが濃厚に詰まった超オススメです!
2011-08-11 09:50
※ 現在、新装版が出版されています。こちらの方が入手しやすいと思われますので、あわせてご紹介しておきます。
福本伸行『無頼伝涯』(1巻)
福本伸行『無頼伝涯』(2巻)
福本伸行『無頼伝涯』(3巻) 
福本伸行『無頼伝涯』(4巻)


40
齋藤孝『呼吸入門』☆6
齋藤孝『呼吸入門
本書のメソッドは「三・二・十五」(三秒吸って、二秒止め、十五秒で吐く)という呼吸法、これだけです。薄すぎる? でもその薄さには理由がある、というのが僕の意見です http://ow.ly/5Wwj1
2011-08-12 14:53


41
満田剛『三国志』☆9
満田剛『三国志
自分のブログでも紹介しましたが(http://ow.ly/5Wwk8)横山光輝(+吉川英治)の演義ラインと蒼天航路の正史ラインの漫画で入った人にオススメ!これを読むと良い具合に全てのピースが揃います!
2011-08-13 10:24


42
岡田斗司夫『人生テスト』☆8
岡田斗司夫『人生テスト
人間の欲求に応じた4分類と豊富な事例により「人間は考え方の根本が違う」「わかり合えないことをわかる」ことを学んだ本。現在は絶版ですが著者のサイトに全文掲載されてますhttp://ow.ly/5Wu9U
2011-08-14 08:36


43
岡田斗司夫『人生の法則』☆7
岡田斗司夫『人生の法則
『人生テスト』のリライト版。『もしドラ的』な小説と解説の交互進行で読みやすいかと思うけれど、正直、小説の出来不出来が激しい印象。自分のタイプである注目型の描かれ方が表層的…というかバカっぽくて不満かな
2011-08-15 05:38


44
竹内睦泰『超速!最新日本史の流れ』☆8
竹内睦泰『超速!最新日本史の流れ
受験参考書なんですが、特徴としては「右寄り」って事になるんでしょうか。でも本書の魅力はそこじゃなく特定の分野でスイッチが入った竹内先生の語りです!最後のオマケ講義は立ち読みで良いから絶対読んで欲しい!
2011-08-16 09:45


45
竹内睦泰『超速!最新日本近現代史の流れ』☆8
竹内睦泰『超速!最新日本近現代史の流れ
歴史の本って、教科書で読めるような話を読んでも仕方ない部分があります(←ヲイ)。その点、本書は日露戦争・2.26事件・東京裁判での石原莞爾の証言で竹内先生の語り爆発!もうそれが掛け値無く面白いんです!
2011-08-17 08:39


46
西成活裕『思考体力を鍛える』 ☆7
西成活裕『思考体力を鍛える
著者の示す7つのツールって、ある意味「思考本」を読み漁った人なら当然の事しか書いてないようにも読めます。けど、モノを考えるときのツールってこれで必要十分。それがわかりやすくかつ要領よくまとまっています
2011-08-18 09:19


47
デイビッド・セイン/森田修『英文法、ネイティブが教えるとこうなります』☆7
デイビッド・セイン/森田修『英文法、ネイティブが教えるとこうなります
後半は紙幅の問題からか、ネイティブの感覚に基づいた説明が少なくなってきて結論だけを書いてるところが増えてきた印象。だけど前半は「へぇ~」が多く新書サイズで手軽にネイティブの英語感覚を知るには良いと思う
2011-08-19 09:13


48
岡田斗司夫『評価経済社会』☆9
岡田斗司夫『評価経済社会
『ぼくたちの洗脳社会』の増補改訂版。旧版は僕のモノの見方に「引き返せない楔」を打ち込みました。15年前は予言の書みたいでしたが、今読んで周りを見渡すとあちこちに評価経済的な仕掛けがあるのに驚かされます
2011-08-20 13:05


49
山岸俊男・吉開範章『ネット評判社会』☆9
山岸俊男・吉開範章『ネット評判社会
山岸先生の安心社会と信頼社会についての論考と、ネット社会における評価・評判形成システムについての実験と考察が紹介されている。レビューについてのメタ視点の話を読んでいると、自然にメタ視点が身につきます!
2011-08-21 09:21


50
齋藤孝『誰も教えてくれない人を動かす文章術』☆7
齋藤孝『誰も教えてくれない人を動かす文章術
文章の価値(面白さ)を、「その人だけの切り口・視点」に置いた文章術の本。ブログで面白い文章を書きたいと思っている人はコレを読んだ方が良い!報告書や謝罪文の書き方も既存のビジネス書と違って良いと思います
2011-08-22 08:20


51
堺屋太一『組織の盛衰』☆9
堺屋太一『組織の盛衰
組織とは何か?(組織学)について、実例をふんだんに交えながら説明した一冊。機能体と共同体の指摘に納得!総論→実例という切り分けがハッキリした書き方は、読みやすくわかりやすい文章の参考としてもオススメ!
2011-08-23 09:04


52
柳沢きみお『マンガの方法論1 おれ流』☆7
柳沢きみお『おれ流
柳沢きみおの自作漫画解説+漫画論+自伝的人生論エッセイ。ギャグ漫画出身でエッセイ漫画へという所で小林よしのりがダブって見えた。よしりんが大きいテーマに向かい、柳沢は自分の美意識に留まっている…のかな?
2011-08-24 08:46


53
野内良三『日本語作文術』☆8
野内良三『日本語作文術
長い説明から書けというセンテンスの書き方と、短文のススメが特に参考になりました。諺や定型表現の使い方とその一覧も秀逸!でも読んでると自分の文章がいかにパターン化されたものかも痛感させられました…orz
2011-08-25 08:08


54
島田紳助『自己プロデュース力』☆8
島田紳助『自己プロデュース力
このタイミングでの紹介もアレですが(笑)「紳竜の研究」の講義の起こしです。上岡龍太郎の教えが断り無く含まれてたり後付けの先見性アピールがあったりもしますが、戦略的目標達成の方法論では一読の価値アリです
2011-08-26 12:34


55
内田樹・名越康文『14歳の子を持つ親たちへ』☆9
内田樹・名越康文『14歳の子を持つ親たちへ
「狂い過ぎている人は発狂しない」であの人やこの人に思い至ったり(ヲイ!)、と気づき満載で付箋貼りまくり!子供に対するときに大切なことや「おばさんの真実」などの指摘には、なるほど!と目から鱗の連続でした
2011-08-27 12:30


56
えすとえむ『はたらけ、ケンタウロス』☆8
えすとえむ『はたらけ、ケンタウロス!
ケンタウロスが社会進出したらどうなるかというトンでもない設定の漫画。細かい設定が変に常識的で、そのギャップがたまらなく面白い!作者がBL出身だそうで何となくそっち系の香りがしますが直接的描写はないです
2011-08-28 11:28


57
伊藤真『“司法試験流” 知的生産術』(NHKテキスト 仕事学のすすめ)☆7
伊藤真『“司法試験流” 知的生産術(NHKテキスト・仕事学のすすめ)
伊藤氏の司法試験塾のメソッドを抽象化し、一般にもわかりやすく紹介しています。下手なビジネス書買うよりはこれの方が安いし良くまとまってます。でもまさか、NHKテキストで司法試験の答案を読む日が来るとはw
2011-08-29 09:08


58
渡邉義浩『図解雑学 三国志』☆9
渡邉義浩『図解雑学 三国志
「今更図解雑学ねぇ…」とか思ってる人にこそ読んで欲しい一冊。正史に基づき「名士」という概念を用いて描き出される三国志の世界にはなるほどの連続!曹操がなぜ荀彧を自害に追い込んだのかについて納得できました
2011-08-30 12:08


59
ヤマシタトモコ『ドントクライ、ガール』☆7
ヤマシタトモコ『ドントクライ、ガール
女子高生が全裸男と同居するという出オチみたいな設定の話。面白かったのは前半の2話か3話くらいまでと細かい台詞回しくらい。どうも少女漫画の内面を描く部分というのを読み取るのが今イチ下手くそみたいです、僕
2011-08-31 08:48